

vol.343
栄冠は誰の手に?
音楽に捧げる50年目の祭典
2月11日第50回グラミー賞授賞式開催!
その日は世界中の音楽ファンにとって特別な夜になる。会場にはリムジンの長い列が続き、レッドカーペットには音楽の歴史を作ってきた顔が並ぶ。今年は果たしてどんなドラマが巻き起こるのか? 全世界が注目する音楽の祭典グラミー賞の授賞式が、2月11日(現地時間10日)、アメリカ・ロサンゼルスのステープルズ・センターで開催される。
今年はグラミ−賞が始まって50年という記念すべき年。賞の行方はもちろん、アーティストによるライブ・パフォーマンスや、プレゼンターの顔ぶれに早くから注目が集まっていた。昨年のグラミーで奇跡の復活を遂げたポリスが務めたオープニングアクトが今年は誰になるのか? エミネム&エルトン・ジョンや、マドンナ&GORILLAZ、プリンス&ビヨンセなど、授賞式でのみ披露された伝説的コラボレーションにどんなアーティストが登場するのか。内容はまだ明かされていないが、この半世紀の音楽を称えるスペシャルなセレモニーになることは間違いない。
各賞のノミネートは昨年12月に発表済み。年間最優秀アルバムに選ばれた顔触れを見ると(右表)、ロック、ヒップホップに、ジャズ界の大御所、ポップ、そしてカントリーと、50周年にふさわしい多様な音楽ジャンルからのノミネートとなった。中でも注目なのは最多8部門でノミネートされたカニエ・ウェストと、6部門ノミネートのエイミー・ワインハウス。ウェストが本家アメリカのR&B界を代表するラッパーなら、ワインハウスもイギリス生まれの正統派R&Bシンガーと、ブラックミュージック優位は誰もが認めるところだ。続く5部門ノミネートには、もはやグラミー賞の顔となったジャスティン・ティンバーレイクや、ジェイ・Z、ティンバランド、T−ペイン、フー・ファイターズが並び、4部門には、ブルース・スプリングスティーンなど9アーティストが続く。日本人として最多12回のノミネートを誇る喜多郎が、『空海の旅3』で、7年ぶり2度目のグラミーウイナーとなるかどうかも注目だ。
そしてグラミーは、賞の行方だけでなく、最高峰のアーティストたちがそれぞれをリスペクトし合う場でもある。最優秀アルバムに名を連ねるハービー・ハンコックは、「このアルバムは、サブタイトルの“ジョニ・ミッチェルへのオマージュ”からも分かるように、ジョニへのトリビュートアルバムなんだ。彼女の書く歌詞には深い意味が込められていて、美しくて、そして力強い」と古くからの盟友に賛辞を送り、最優秀新人にノミネートされたテイラー・スウィフトは、「(ノミネーション会場で)ファーギーに会って、彼女と同じ場所に立てたことが本当にうれしい」と、素直に感動を口にした。最優秀レコード、最優秀アルバムに名を連ねたフー・ファイターズのデイヴ&テイラーは、「グラミー賞は競争でもコンテストでもない。僕らにとっては、どこにでもいる小さなバンドが、ごく普通に音楽を作っている感覚。大きなステージに上がって色々な有名人に会うと不思議な気持ちになる」と、まるで新人バンドのような謙虚さで喜びを語っている。例年、会場内には驚くような大物も駆けつけ、キャリアもジャンルも飛び越えて言葉を交わし、ハグし合う光景も見受けられる。ビッグアーティストたちが、音楽に携わることの幸せを素直に表現する一夜。それがグラミー賞の授賞式なのだ。
見どころ満載の授賞式の模様は、日本ではWOWOWが独占生中継。2月11日午前9時30分から、案内役にジョン・カビラと八木亜希子、ゲストに喜多郎とAI他を迎え、感動をあますところなく伝える。50年の集大成として、新たな50年への幕開けとして、すべての音楽ファンが見逃せない夜になる。