
vol.345
みんなはどう思う!?「成人18歳」議論始まる
民法で定める成人年齢を20歳から引き下げることの是非について、鳩山邦夫法相が13日午後、法制審議会(法相の諮問機関)に諮問した。約1年かけて議論し、一定の方向性を打ち出す方針。
昨年5月に成立した憲法改正手続きのための国民投票法が、投票できる年齢を18歳からと定めたことに伴う諮問。同法の付則には、平成22年5月の施行日までに公職選挙法や民法などの規定について検討を加え、必要な措置を講ずるよう記載されている。
現行民法は「年齢20歳をもって、成年とする」と規定。国民投票法成立を受けた政府の「年齢条項の見直しに関する検討委員会」が年齢条項がある法律、政令、府省令をリストアップしたところ、計308本が該当。未成年の飲酒や喫煙を禁じた法律など、社会的な論議が巻き起こりそうなものも含まれ、各省庁は民法改正の行方を見守ったうえで、所管する法律などを検討するとみられる。
海外では英、仏、独、米の多くの州などが18歳を成人年齢としており、欧米では18歳が主流。選挙権についても、国会図書館で調査した189カ国・地域のうち166カ国・地域が18歳から選挙権を認めている。
一方、明治29年に民法が制定されてから成人年齢は20歳のままの日本。実際に成人年齢が引き下げられた場合、どんな変化が出てくるのか。
民法が成人年齢引き下げの方向で改正されると、結婚などに影響が出る。現在は男性が18歳、女性は16歳から結婚ができるが、未成年のため親の同意が必要。成人年齢が18歳以上に引き下げられると、女性は親の同意さえあれば未成年でも結婚できるが、男性は成人になるまで結婚できなくなり、男女平等の観点から論争が起こる可能性もある。
養子縁組も現行は20歳からだが、これが引き下げられる。民法第5条で定められたローンなどの商取引ができる年齢も引き下がることになる。現行法では詐欺まがいの商法の被害に未成年が遭ったとしても、契約を取り消すことができる。年齢引き下げは、未熟な若年層の保護が薄くなる恐れもあるという。