14歳で日本にやってきてから、数々のヒットチューンを世に送り出し続けている。21歳になったBoAは、人気実力ともに兼ね備えたトップアーティストとして、いつでも全力投球で、どんな時でもベストパフォーマンスで楽しませてくれる。最高のものを求めて活動している彼女の姿は、すでに多くのメディアで伝えられているところだが、インタビューにおいても彼女の真摯な態度は変わらない。 コンサート会場の楽屋で行われたインタビュー。開演前の慌しさに包まれた会場では、厚いドアを通しても、廊下をドタドタと歩く音や気合を入れる声が聞こえてくる。そんななかにあっても、彼女はいたって平常心のまま。 「私は、自分がやることに対して恥ずかしくないことをやっていきたいだけ。自分は自分でいなきゃいけないし、誰にでも他の誰かがマネできないことって持っていると思うんですよ。誰かになりたいなんて無理なことで、目標を持つにしても、自分をどれだけ引っ張っていけるかが大切であって、自分との戦いなのかなと思います」 最新アルバム『THE FACE』でも、持っているものすべてを最大限に引き出した。 「曲セレクトから始まって、歌も歌いやすい曲は一曲もなかったです(笑)。どの曲も自分をスキルアップさせてくれた曲たち。この作品で自分自身も成長できました」 シングルになったバラード曲も収録されているものの、全体的にはダンスサウンドが前面に押し出された印象。ある意味、原点回帰的と言える作品だ。「カッコいいものを作りたかった」と、本人。 「最近発表してきた作品は、どちらかというと、J-POP路線のものが多かったと思うんです。そうしてきたのは、もちろん自分がそれをやりたかったということもあるんですけど、しばらくそうした作品が続いてきて、洋楽テイストの強い作品、聞くだけで自分も踊りたくなるような作品を作りたいという気持ちが強くなりました。私自身、もともとそうした作品をやっていたし……とにかくカッコいいものを作りたいなって。もちろん、いつもそう思って作っているんですけどね。ただ、今回は特にその気持ちが強かったです」 それだけに、本作は、いつにも増して、積極的に取り組んだようだ。 「自分のアルバムですし、自分がしっかり参加していないと、自分のものって言えないと思うんです。そういうのって、“作ってもらった”というような作ですよね。ただ、制作の方法も何も分からない状態だったらそうなってしまうのは仕方がないことですけど……。私が今回、音の伸びだとかアレンジメントについても意見を言えるようになったのも、キャリアを積み重ねていくなかで、少しずつ知識もついてきたから。この作業をするかどうかってとても大切。ライブのときにそれをしたかどうかでずいぶん変わってくるんですよ」 作詞作曲クレジットに自身の名を連ねる楽曲もある。「こんな歌を歌いたい」、「こんな音楽を作りたい」という明確なイメージがあるからこそ、こうした曲も生まれてくる。例えば作詞を担当した『ギャップにやられた!』では、普段とそうでないとき、またはふと見せるしぐさなど、ギャップが原因で恋に落ちることを歌っている。 「この曲は、スタジオで雑談しているときに自然に生まれた曲。理想の女性と結婚する女性は違うっていう話だったんですけど、そこからギャップの話になって。『ギャップにやられたというサビの曲を作りたいなぁ』って、曲を書いていただいて。歌詞はそこから膨らませました」 ちなみに、理想の男性と結婚する男性は違う?と尋ねたら、「結婚してないから分からないです」と、ニッコリ笑ってはぐらかされた。「結婚は、いい人がいれば。でもなぁ、特に今はしなくてもいいって思ってますけどね…」と、小声で答えた。とにかく今は音楽が一番? 「自分の歌を自分らしく伝えること。それで、みんなが好きになってくれることほどうれしいことはない」と、自分の理想とすべき姿を語る。アルバム、そしてそれに続くツアー、そしてそのまた次。BoAには、自分の音そしてパフォーマンスを磨き上げ、より広く響かせる覚悟はできている。