
vol.346
BSデジタル放送が2倍以上のチャンネル数へ
テレビのBS(放送衛星)デジタル放送の周波数割り当て再編を検討している総務省は19日、新規参入を促すため、新しい免許方式を導入する方針を固めた。個別事業者ごとに放送免許を取得する従来方式に加え、複数のチャンネルを束ねる有料放送プラットホーム(基盤)事業者が一括して免許を取得する形態も認める。同省は平成23年7月以降にBSデジタルのチャンネル数を大幅拡大する予定で、現行の12チャンネルからさらに10〜20チャンネルが追加される見通しだ。
23年7月の地上アナログ放送停波と同時にBSアナログ(3チャンネル)も終了予定で、電波の空白が生じる。また、国際電気通信連合(ITU)からBSデジタル用として新たに4つの周波数帯を割り当てられている。これを受けて総務省は、BSデジタル放送向け周波数帯を現在の2倍以上へと拡大する。今年5月に免許方針を公表、来春から免許申請を受け付け、来夏にも免許交付先を決定する計画だ。
ただ、既存の民放BS局の多くは収益確保に苦しんでおり、チャンネル数の増加は過当競争を招く恐れもある。このため、総務省は従来の民放無料放送のように、番組の制作・調達、編成、広告営業などを一手に担う経営形態では事業化が容易でないとみて、有料放送事業者が複数チャンネルを運営することも想定している。ケーブルテレビ(CATV)やCS(通信衛星)放送に近い形態だが、番組編成権を1社が担うことで、需要に見合った番組を機動的に提供できる制度を整える考えだ。
放送波の一部でデータを送信してコンピューターなどに蓄積させるサーバー型放送や、視聴料と電話料金の一括請求など、「通信と放送の連携・融合」を具現化する新サービスも視野にある。総務省は「BSを地上デジタル放送(地デジ)、CATV、インターネット映像配信などと競い合う魅力的な選択肢にしたい」との考えだ。