
vol.347
第80回米アカデミー賞授賞式開催!
『ノーカントリー』4冠
浅野受賞ならずも「感謝!」
第80回米アカデミー賞の授賞式が24日(日本時間25日)、米ロサンゼルスのコダックシアターで行われた。外国語映画賞にノミネートされ、注目を集めていた浅野忠信主演の『MONGOL』(日本4月5日公開)は惜しくも受賞ならず。コーエン兄弟の監督作『ノーカントリー』が作品賞、監督賞、助演男優賞、脚色賞で4冠を獲得した。
受賞は逃したものの、浅野は落ち着いた様子で、「とてもすばらしい経験をさせていただきました!」と、初体験の授賞式を振り返った。「母方の祖父がアメリカ人で、いつかアメリカで映画を撮りたいという夢があった」と日本で語っていた浅野は、並みいるハリウッドスターたちと同じ会場にいることに興奮しきり。一緒に現地入りした妻で歌手のCHARAがホテルの中継で見守る中、結局受賞はならなかったが、「日本のみなさんが応援してくれた。本当に楽しい時間を過ごすことができました。感謝します」と、笑顔を見せた。
2004年の渡辺謙、昨年の菊池凛子と、近年は日本人のノミネートも増えている。今回、主演女優賞を獲得したマリオン・コティヤールはフランス人。助演男優賞受賞のハビエル・バルデムはスペイン人。ジョージ・クルーニーと共演した『フィクサー』で助演女優賞を受賞したティルダ・スウィントンはイギリス人。主演男優賞のダニエル・デイ=ルイスもイギリス出身と、まさに“映画は世界の共通語”の様相をなしてきている。主演女優賞確実かと見られていたオーストラリア出身のケイト・ブランシェットは、妊娠中のお腹をセクシーなドレスで包んで優雅にレッドカーペットを闊歩。女優たちがゴージャスなドレス姿を披露し、華やかさの中今年のアカデミー賞は幕を下ろした。受賞作は、今後日本でも続々公開される。
主演女優賞マリオン・コティアール
映画を撮る前から“アゲ歌”はピアフだった!
昨年秋の来日時に、本紙のインタビューに答えてくれたマリオン。「この映画を撮るまでは、歌をいくつか知っているというだけのファンだったんです」とマリオンは語ったが、スクリーンでの彼女はピアフそのもの。知っている曲こそ多くはなかったが「実はこの映画を撮る以前から、演技で自分の感情を高めなければいけないときには彼女の歌を聞いて、感情を盛り上げていたんです」と明かしてくれた。フランスではかなり人気の女優だが、ラスパーユ通りの市場などで食材を買うのが好きというフランクなヒト。オスカー女優になっても、このナチュラルさはきっと変わらないはず。このときの取材では「一番うれしかったのは、エディット・ピアフの親友の女性が感嘆してくれたとき」と語っていたが、いまの“一番”はオスカーの輝きになったのでは?
“最低”選ぶラジー賞はリンジー・ローハン8冠!
アカデミー賞授賞式の前日に発表されることが恒例となっている“最低”作品や俳優を選ぶ米ゴールデン・ラズベリー賞(ラジー賞)が今年も23日(日本時間24日)に発表された。ラジー賞史上初となる8冠に輝いたのは、リンジー・ローハン主演のスリラー映画『アイ・ノウ・フー・キルド・ミー(原題)』。ローハンの1人2役によるダブルノミネートの最低主演女優賞や、最低作品賞、最低監督賞などを獲得した。これまで、飲酒運転や薬物所持での逮捕歴がある“お騒がせ女優”のローハンに新たな勲章が加わった。
最低主演男優賞は、コメディー映画『マッド・ファット・ワイフ』のエディ・マーフィ。ひとりで5部門ノミネートの新記録を作ったが、結果は3冠だった。
作品賞 『ノーカントリー』(3月15日公開)
監督賞 ジョエル&イーサン・コーエン(『ノーカントリー』)
主演男優賞 ダニエル・デイ=ルイス(『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』)(4月26日公開)
主演女優賞 マリオン・コティヤール(『エディット・ピアフ/愛の讃歌』)(DVD発売中)
助演男優賞 ハビエル・バルデム(『ノーカントリー』)
助演女優賞 ティルダ・スウィントン(『フィクサー』)(4月12日公開)
脚色賞 ジョエル&イーサン・コーエン(『ノーカントリー』)
オリジナル脚本賞 ディアブロ・コーディ(『JUNO/ジュノ』)(6月公開予定)
外国語映画賞 『ヒトラーの贋札』上映中
長編アニメーション賞 『レミーのおいしいレストラン』(DVD発売中) |