今週のTOKYO HEADLINE
vol.348
(2008.03/03-03/09)
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写真:加藤大毅
INTERVIEW vol.348

ニューアルバム『Door』をリリース!

Every Little Thing

 Every Little Thingがニューアルバム『Door』を発表した。オーガニックで温もりがあり、高ぶった気持ちがゆるゆるとほどけていくような作品。タイトルは扉。彼らは、音楽と通じて、リスナーの心の扉を叩き続けている。

 Every Little Thingは、デビューして以来、数々の楽曲を数え切れないほどの人の元へと届けてきた。アップテンポでもバラードでも、手に取ってくれた人の人生に寄り添い、閉ざしてしまった心のドアを優しくノックする。特に最近の作品からはそれを強く感じる。人との出会いをモチーフにした曲、そこから感じたことを水彩画のように綴った曲。そして、ありふれた日常のなかにある幸せがどれほど愛しいか。

持田香織「先に、『Door』という言葉ありきではなくて、ある程度楽曲が集まって、その言葉が似合っていたかな、と。収録されている曲のなかには、ちょっと懐かしいものもあるんですね。そういったものがドアとなって、自分に風通しをしてあげているような感覚があって。今というところにいながら、先を見るだけじゃなくて、過去をちょっとのぞいたりするとなるほどなあって思うことが確信になっていったり、それによってまた1つ、踏み出していけることもあるなって思ったんです。なんていうか、 終わったことをふり返るというネガティブなことではなくて、自由に行き来ができる、スムーズになることもあるんじゃないかな、っていう意味で。何事にも原因があることが分かるとすごく、すっきりとするというか、ピュアに向き合えるようになるんじゃないかなって思ったんですよ」

伊藤一朗「ドアって、ドラマチックに考えると物事が始まったり終わったりという分岐点だよね」

 現在と過去、そしてこれからをつなぐドア。ただ、自分のなかのタイムトラベルで終わらせないのが彼らだ。このアルバムを聞いていると、3つのドアが隠れているのが分かる。2番目は、空間をつなぐドア。

伊藤「1曲1曲、違う人格になってパフォーマンスができたかもしれません。今までは、こういう共通性が欲しいと思うところがあったんですけど、出てきた曲それぞれに個性があって。あえて、それに逆らわずに進めた作品になりましたね」

 例えば、「パリの娘」。

持田「パリにいったあとに一気に書き上げたんですレコーディングがあったのに行っちゃったんですよ(笑)。パリは10年前に仕事で行ったことがあったんですけど、すごい寒波で、部屋にこもりきりで、なにもできなかったっていう思い出しかなくて。今年30歳を迎えるし、行こうって思い立ったんです。天気も良くて、セールしてたにも関わらず物価が高くてほとんど買い物もできずでしたけど(笑)、オランジェリー美術館でモネの『睡蓮』を見たりして。感じ方も違って、いいときにきたなって思ったんです。この曲は、その景色を残せたらと思って書いたんですよ。写真を撮る代わりに曲にした、そんな感じかもしれません」

 南国を感じるレゲエ調の「カラカラ」もある。

持田「最初、本編に入れるのか、ボーナス扱いにするのかって考えてた曲ですよ。でも入っちゃいました(笑)。『パリの娘』と違って、南国には行ってないです(笑)」

伊藤「アルバムでは、ちょっと遊んだりとかできますからね」

 そして、3つ目は自分と外をつなぐドアで、歌詞の中に潜んでいる。最近のシングル作品を見ても、誰かとつながろうという意識が強い。

持田「過去の書き方って、わりと対自分だったり、内面的なことだったりとか、今聞いてもそのときの思いが蘇ってしまうような感じがあるかもしれないですね。情景というよりは、その時の思いを綴るような。「キラメキアワー」のあたりから、季節とともに楽曲が一緒に世の中に出て、寄り添って届いてくれたらいいなという気持ちが強くなってきたし、「恋をしている」のように具体的な状況が浮かぶような歌詞の書き方になって、一つひとつの物語がより分かりやすくなったのかもしれません」

昨年、10周年というポイントを通過した。何回かの脱皮を繰り返しながら、成長そして成熟してきたELTはまた、心の扉をちょっとでも開かせる音楽を作り続ける。これからもずっと。




(本紙・酒井紫野)

New Album 『Door』は、初回限定盤(CD+DVD)3990円、通常盤3058円(共に税込)。DVDにはシングルのPV、オフショット映像、ライブ映像などを収録している。avex traxより発売中。


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