
vol.348
イージス事故で防衛省が新連絡体制
政府は3日、福田康夫首相も出席して防衛省や自衛隊のあり方見直しを検討する防衛省改革会議の会合を官邸で開いた。首相は海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故について「あってはならないことが起きた。防衛省、自衛隊が国民から信頼されるような体制をつくってもらいたい」と述べ、再発防止策や組織、連絡体制に関する議論を本格化させるよう指示した。
4日には防衛省が検討している省内連絡体制見直し案の全容が明らかになった。石破氏が今回の衝突事故を受け、省内に検討を指示していたもの。
今回の事故では海上幕僚監部、内部部局の担当部署が双方に相手が通報したと思い込んでいた。このため、石破氏に一報が届いたのは、事故発生から約1時間半後、福田首相が約2時間後となり、危機管理の甘さが問題となった。新通達では、速報について「各幕・各機関の担当部署が重大な事件・事故の発生を認めた後、直ちに行う」と改め、伝達までに時間を要する内局経由の余地を排した。
さらに、現在の通達は、通報する事故・事件の対象を「軽微」「通常」「重大」の3類型に分類し、それぞれ異なる連絡方法を定めているが、通達改正では、「速報」を行う対象を「緊急事態」に一本化し、具体的事例を別紙に定めることで、情報伝達が機械的に行われるようにする。
別紙の「緊急事態」には、今回の事故のような「自衛隊・在日米軍の艦船、航空機等の事故」のほか、NBCテロその他の大量殺傷型テロ事件、武装不審船侵入、ハイジャック、シージャック事件など政府が定める緊急事態全般を新たに対象に盛り込む。
このほか緊急事態発生後の政府、関係地方自治体との連携をスムーズにするため「必要に応じ」となっていた官邸への速報を必ず実施すると改正。緊急事態が起きた自治体に関係部隊・機関が直ちに速報することも明文化した。
海自全隊員から見舞金徴収「半強制的」に一部に不満
海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故で、海上幕僚監部の事故調査委員会の委員長らが発起人となり、海自の全隊員(4万5000人)を対象に漁船に乗っていた吉清治夫さん(58)と長男、哲大さん(23)親子の家族への見舞金を徴収していることが4日、分かった。
徴収は、先月25日付の海上幕僚監部総務部長名の文書として全国の部隊に送付された。
隊員は1人「1口100円」が求められ、幹部は「2口以上」。あくまで任意の徴収としているが、部隊によっては「半強制的に徴収をしている」との不満が出ているという。
海自護衛艦また接触
4日午前9時半(日本時間)ごろ、ベトナム・ホーチミン港に停泊していた外洋練習航海中の海上自衛隊護衛艦「まつゆき」と「はまゆき」にベトナム船籍の貨物船が接触した。
同港では3日午後、「はまゆき」が接岸作業中に停泊中のカンボジア船籍の貨物船に接触事故を起こしている。4日の接触は、護衛艦側は停泊中で、貨物船の操船ミスが原因とみられる。