
vol.348
携帯電話メーカー 再編への動きが加速
三菱電機は3日、携帯電話端末事業から撤退すると発表した。市場の成熟化で販売が伸び悩み、採算が悪化しているためで、新規開発や生産を取りやめる。三洋電機も携帯電話端末事業を京セラに売却することをすでに決めているほか国内メーカーの多くは採算性の問題を抱えている。三菱の撤退によって、再編の動きがさらに加速する可能性が出てきた。
同社はかつて欧米など海外でも端末を販売していたが、2005年度までに順次撤退。現在は国内でNTTドコモ向けだけに販売し、国内シェアは数%と下位に低迷している。06年度の同社の出荷台数は約300万台。07年度は320万台を見込んでいたが、販売競争の激化などから2月に210万台に計画を下方修正していた。
携帯電話端末ビジネスは、地上波デジタル放送「ワンセグ」の視聴などの高機能化で開発コストも膨らみ続けている。三菱電機は今後も採算の改善が困難と判断し、撤退を決めた。他社に売却せずに完全撤退するのは初めて。同社は今後、経営資源を主力の重電システムや自動車関連機器、空調機器などに集中させる方針だ。
三菱電機が携帯電話端末事業からの撤退を決定したことで、グローバル競争に立ち後れていた国内端末メーカーの再編機運が加速しそうだ。急成長を見込んで電機各社が相次いで参入した端末市場だが、国内市場の成熟化や販売環境の変化、過当競争もあって採算の確保が難しくなっており、次世代無線通信規格や携帯電話サービス事業者の新規参入が呼び水となって、再編第2幕が秒読みの情勢だ。
MM総研は「6位以下の企業は将来的に厳しい状況になることも予測される」としている。現在の各社の中途半端な提携関係では、抜本的な国際競争力強化には結びつかないとみられており、次の事業の統廃合の決断が避けられそうにない。
(ビジネスアイ)