
vol.349
春闘 大幅な賃上げならず
春闘の相場形成に大きな影響力を持つ金属労協(IMF-JC)加盟の自動車、電機、鉄鋼、造船重機の経営側は12日、賃上げと年間一時金を一斉に回答した。リード役のトヨタ自動車の賃上げは前年と同額の月額1000円で妥結したほか、電機大手も軒並み前年並みの1000円を回答した。好調な業績を受けて、大半が3年連続の賃上げとなったが、労働組合側が目指した前年を上回る賃上げにはとどかなかった。
福田康夫首相が経営側に異例の賃上げ要請を行うなど、賃上げによる景気浮揚効果が焦点となったが、米国のサブプライム(高金利型)住宅ローン問題に端を発する市場の混乱や世界経済の失速懸念から業績への先行き不透明感が強まるなか、大幅な賃上げは見送られた。これから山場を迎える私鉄や電力、中堅・中小企業の交渉にも影響を与えそうだ。
自動車では、日産自動車は1人当たりの賃金改定原資で前年実績(6700円)を上回る7000円の満額回答。一方、1000円を要求したホンダは昨年を100円下回る800円となった。松下電器産業、東芝、三菱電機など月2000円以上の統一要求を行った電機大手の大半は、前年と同じ月額1000円の賃上げとなった。 一時金では、トヨタが253万円で満額回答したほか、日産も前年を0.1カ月上回る6.1カ月で妥結。電機も三菱電機の5.83カ月など業績を反映し前年を上回る回答となったほか、手当てなど賃上げ以外の名目で還元する動きも広がった。 (ビジネスアイ)