今週のTOKYO HEADLINE
vol.351
(2008.03/31-04/06)
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写真:加藤大毅
INTERVIEW vol.351

『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』

市原隼人

市原隼人主演の『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』は、アクセスランキング21カ月連続NO.1の人気ブログ小説が原作。1979年を舞台に、高校生のぼくたちと、町に赴任してきた駐在さんとのイタズラ合戦を描いたものだ。大げさなことは何も起こらないのんびりした田舎町で、彼らはバカなイタズラに全勢力を傾ける。この映画は、そんなぼくらと駐在さんの、世にも楽しく、ちょっと感動的なひと夏の記録である。

「こんな楽しい現場はいよね!絶対に『2』やろうね!」って話してました

「すごくかわいい映画ができました。やってることはイタズラなんだけど、高校生って一度しかないし、どうしてこのイタズラが悪いんだろうってことも分からずに、ただ自分たちの気持ちにまかせて動いてるという、楽しい時代の空気が伝わってくる作品だと思うんですよ」

 笑顔でインタビュールームに入ってきた市原は、席につくなり一気に話した。「最高だった!」と人に伝えたくなる作品ができたことが楽しくて仕方がない様子である。

「撮影は那須烏山っていうところで、高校生役の僕らはトイレと風呂が共同の旅館に泊まり込んで合宿状態で撮影してたんです。一緒に現場に行って、また一緒に帰ってきて。ワッキー(脇知弘)の部屋に集まって台本の読み合わせしたり、みんなで一緒にご飯を食べに行ったり。何もないところだからこそみんなが知り合いみたいな町で、ポツンとある店がすごいアットホームで、そこに行ってみんなでご飯食べるのがすごい楽しかったんですよ。(石田)卓也とは同い年で、一緒にカラオケにも行きましたね。でもふたりともカラオケ久しぶりで、“なんかドキドキするよね”“何入れる?”“チェッカーズ入れようか、定番なところで”みたいな感じで(笑)。あとはワッキーの部屋に集まってトランプやったりしてましたね。大貧民とか」

 まるで映画の雰囲気そのままだ。

「撮影する場所だけが現場っていう感じじゃなくて、泊まってる宿から、歩いてる土地から、那須烏山全部が現場になってた。あったかい現場で生活できて、ホントに楽しかったですよ」

 舞台となる1979年には、市原はもちろん生まれていない。どちらかというとお父さん、お母さんの時代の話で、「お父さんはこんな時代に生きてたんだぞ、このころはこんな面白いことがあったんだぞって、家族で話すきっかけになるのもいいですよね」と市原は言う。それでも出演が決まったときは多少のとまどいもあったそうだ。

「最初は、その時代の雰囲気とか全然想像できなくて、とにかくやるしかないと思ってリハから思いっ切り汗びっしょりで動いたら、すごく楽しかったんですよ。これは絶対楽しいものになると思って現場に入ったらものすごく楽しくて、撮影が始まってすぐに、みんなで“絶対に『2』やろうね!”って。こんなに楽しい現場ホントにないねって。本当にみんなで楽しくひとつのものを作れた作品だと思いますね」

 ちょっと話す中にも「楽しい」という言葉が5回も出てくる。幸せな撮影現場が目に浮かぶ。

「駐在さん役の佐々木蔵之介さんはもともと舞台の方だし、歩き方ひとつでも違うんですよ。一緒に芝居してる時間だけでも勉強になることはたくさんあったし、すごくいい人で、僕らのことをあったかい目で見てくれて、ホントに一緒にやれてよかったです」

 映画では、その駐在さんに次々とイタズラをしかけるのだが、駐在さんの机にエロ本を仕込むとか、落とし穴を掘るとか、他愛もないものばかり。そして最後に、ちょっとした感動的なイタズラが決行され、ぼくたちと駐在さんの夏休みが過ぎていく。

「きっと今の高校生も変わらないんじゃないかと思いますね。このころはゲームもないから遊ぶとしたらアウトドアしかなくて、紙を丸めてチャンバラしたりとか、いい時代だったなとは思うけど、時代背景が違うだけで、頭の中はそれほど変化ないと思う。僕もよくイタズラしてたし、今でもサプライズとか好きなんですよ。友達の誕生日とかに、定番のべたなやつだけど、ピンポーンって押して“宅急便です”って、出てきたらプレゼント渡すとか。みんなで車に乗って、ノリだけで“京都行かない?”って行ったりとか」

 好きなシーンは「全部好きだから選べないっす!」と市原は断言する。「監督も遊び心があって、ちょっとしたおもしろい仕掛けもあるんですよ。駐在所の壁の標語が『と、ち、ぎ』のあいうえお作文になってたり、お母さん役の石野真子さんの当時のアイドルポスターが張ってあったり。ホント、みんなの反応が楽しみですね。この空気に触れてもらいたいし、カッコ悪いんだけど、やりたいことやってるぼくらをあったかい目で見てもらえればすごくうれしいです。ちゃんとメッセージもあると思うし。とにかくつまらないことに必死で、自分と同じ考えの友達がいてくれるっていうのがいいんですよ」

 聞けば市原も、中学時代の地元の友達と今でも遊んでいるということだ。

「ずっと仲がいいから、多分大人になっても一緒に遊ぶと思う。今は休みがあったら一緒に旅行に行きたい。気が向くままどこかに。とにかく友達と一緒にいられれば僕は楽しいんですよ」




(取材・文/幸野敦子)

Profile:いちはら・はやと 1987年2月6日、神奈川県出身。 『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』公開に続き、4月19日からTBS系連続ドラマ『ROOKIES-ルーキーズ-』(毎週土曜午後8時〜)出演、主演映画『神様のパズル』(6月7日公開、三池崇史監督)も控えている
『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』 監督:塚本連平 出演:市原隼人、佐々木蔵之介、麻生久美子他 ギャガ・コミュニケーションズ配給/1時間50分/4月5日より渋谷シネマGAGA!他にて公開 http://bokuchu.gyao.jp/


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