
vol.351
8強激突! 欧州チャンピオンズリーグの「主役」を探せ
4月1、2日、欧州チャンピオンズリーグ準々決勝第1戦が行われる。海外サッカーシーンの今後を占う8強決戦は見逃し厳禁。ここでは準々決勝4カードの見どころをピックアップ!
アーセナルvsリバプール
アーセナルvsリバプールはイングランドの強豪対決というだけでなく、同時に“優勝候補決定戦”の様相を呈している注目の一戦だ。
トーナメント1回戦で王者ACミランを退けたアーセナルは、まさに今が旬のチーム。ベンゲル監督が作り上げた華麗なパスサッカーは、世界がうらやむ完成度を誇っている。加えて新世代MFの筆頭であるMFセスク・ファブレガスや抜群のスピードを武器にするウォルコットといった若い才能も開花し、欧州制覇へこれ以上ない条件が整った。
一方のリバプールは、プレミアリーグでは2年連続3位に甘んじているものの、欧州CLの舞台になると途端に勝負強さを発揮する。新星FWフェルナンド・トーレスがチームにフィットしたこともプラス材料で、3季ぶりのV奪回へこちらもチーム状態は万全だ。お互いの手の内を知り尽くした両者の戦いは、1秒たりとも見逃せない。
ローマvsマンチェスターU
現在のサッカーにおいて、ローマのスパレッティ監督が生み出した「ゼロトップ」システムほど個性的なものはないだろう。4−2−3−1の「1」に司令塔であるトッティが入ることによって二列目から次々に選手が飛び出すオンリーワンな戦術は、もともとはFWのコマ不足から生まれたもの。しかし奇策ともいえるゼロトップ・システムは日を追うごとに成熟を見せ、低迷していた名門ローマを再び世界トップの舞台に引き戻すまでの威力を生み出した。
そんな充実一途のローマが次に対峙するのは、昨季の準々決勝第2戦で1−7という歴史的大敗を喫したマンチェスターUだ。ルーニーやクリスティアーノ・ロナウドの両FWを中心にした破壊力は脅威で、今季も優勝候補からは外せない強豪中の強豪。果たしてローマのリベンジか、マンUの返り討ちか。互いのプライドを賭けた激しい戦いになることは確実だ。
フェネルバフチェvsチェルシー
ジーコ監督率いるトルコの雄・フェネルバフチェが正念場を迎える。今大会のダークホースは、セビージャとの決勝トーナメント1回戦第2戦で、神がかり的ともいえる試合を見せた。3−2とリードしてアウエー戦に臨んだフェネルバフチェは、前半で1−3という苦しい展開ながら、終盤に1点を返してPK戦に持ち込むと、GKボルカンの活躍でセビージャを下すアプセットをやってのけた。
しかし、今度の相手・チェルシーは一筋縄ではいかない。テリーを中心にした鉄壁の守備を武器にグループリーグから無敗で8強まで進んできたブルーズは、“負けないサッカー”に定評のあるチーム。そんなチェルシーが金星を献上するシーンは想像できないが、フェネルバフチェもホームでは全勝と強さを見せている。「まさか」が起こるとすれば、イスタンブールで行われる第1戦だ。
バルセロナvsシャルケ04
スター軍団・バルセロナが再び輝きを取り戻すための戦いは、いばらの道になってしまった。
いまやチームに欠かせないタレントに成長したMFメッシが、先のセルティック戦で負傷。準々決勝出場が絶望となってしまったのだ。最近ではリーグ戦でも調子を落としており、メッシの不在はチームの歯車を狂わせてしまっている。加えてMFデコも負傷により第1戦が微妙な情勢で、バルセロナは文字通り満身創痍の状態でシャルケ戦に臨むことになる。
ドイツ勢最後の生き残りとなったシャルケは世界的スター選手こそ少ないとはいえ、ドイツ代表に欠かせないFWクラニーを擁するなど、戦力面で圧倒的な開きはない。いかにもドイツらしい堅牢な守備で、手薄なバルサ攻撃陣を封じ込める可能性は十分。カードだけ見ればバルセロナ優位に思える一戦も、波乱の予感が漂っている。