
vol.352
年金問題公約違反で舛添厚労相への問責決議案提出へ
宙に浮いた年金記録5000万件をめぐり、政府は統合作業を進めてきたが、3月末時点で統合の可能性があるにもかかわらず通知できなかった記録が3000万件以上残り、「3月末までに記録統合の可能性がある人に通知する」とした政府・与党公約は達成できなかった。
政府・与党は昨年7月の対応策で、「平成20年3月までに5000万件とすべての受給・加入者の記録をコンピューター上で名寄せし、記録が結び付くと思われる人に知らせる」と公約した。さらに、自民党は参院選向けのチラシで「今後1年間ですべての統合を完了させ、未払い年金を全額支払う」と約束した。
だがコンピューター照合の結果、記録漏れの可能性が高いとして3月末までに送付された「ねんきん特別便」は1172万件(1030万人分)。記録統合が完了したのも全体の8%の417万件に過ぎない。
社会保険庁は現時点で持ち主の特定困難な記録は2025万件としているが、これとは別に、死亡者の記録など1481万件の中にも記録統合の可能性のある人が含まれていることが判明。また、年金記録確認第三者委員会の審査終了件数も、3月28日現在で受付分の17.8%しかなく、「最後の1人まで正しい年金を支払う」との政府公約の達成はほど遠い状況。
ただ、政府・与党側は「3月中の名寄せと通知の完了を約束しただけ」と公約違反ではないとの立場を崩していない。
民主党は31日、舛添要一厚生労働相に公約違反の謝罪と対策の見直しを求める要望書を提出し、1日には宙に浮いた年金記録問題での公約違反と、同党が反対する後期高齢者医療制度などを理由に、舛添厚労相への問責決議案を参院へ提出する方針を固めた。16日にも提出する。
民主党の小沢一郎代表は1日の記者会見で「消えた年金(宙に浮いた年金)はほとんどすべて(統合先が)分からず放置されている。国民生活に重大な影響のある年金で、結果としてウソをついた責任は非常に大きい。大臣は謝罪し、責任を取るべきだ」と述べ、舛添氏辞任を要求。応じなければ問責決議案を選択肢とする考えを示した。
民主党は共産、社民、国民新の野党3党に協力を要請。この日の野党国対委員長会談では、問責提出を視野に舛添氏を追及していくことで一致した。
そろそろみなさんの手元にも届きますかね〜
「ねんきん特別便」で、コンピューター照合では有力な手掛かりが見つからなかった残る全受給・加入者9500万人への発送が2日、始まった。
4月からの特別便は5月までに受給者3300万人、6〜10月に加入者6200万人へ送付。厚生・共済両年金加入者は勤務先経由で届けられる。封筒の色は記録漏れの可能性が高い3月までの分と区別するため水色から緑色に変えた。
社会保険庁は、4月発送分の特別便からは、訂正の有無にかかわらず全員に回答票の提出を求めており、受給者で訂正がある人は回答票に訂正内容を記入の上、社会保険事務所で受給額の変更手続きを行う。厚生・共済両年金加入者は勤務先に回答票を提出、それ以外の加入者と訂正がない受給者は回答票を社会保険業務センターに送り返す。