
vol.353
希望者ほぼ採用!?社保庁改革骨抜きの恐れ
社会保険庁は9日、年金業務を引き継ぐ「日本年金機構」の職員数について、平成22年1月の発足時に1万8260人、機構発足5年後の26年度に1万4780人に削減する新たな職員定数計画案を、政府の有識者会議「年金業務・組織再生会議」に提示した。
社保庁が18年度に始めた「人員削減7カ年計画」スタート時(17年度末)の2万3770人に比べれば、最終的に4割減となる。7カ年計画では24年度に1万7500人にする予定だったが、業務の外部委託などで2720人分削減数を積み増した。
ただ、新計画案の削減ペースは7カ年計画とほぼ同じで、新組織の民間からの採用規模が示されなかったこともあり、社保庁職員ほぼ全員が新組織に移行できる道を残した。
新計画案によると、新機構発足時の正規職員は民間からの新規採用者を含め1万2490人、非常勤職員は5770人。
26年度は正規職員1万1110人、非常勤職員3670人で、コンピューターシステムの刷新で年金記録管理や給付業務の効率化が期待できるため、さらに絞り込むことにした。
新機構の最終的な職員定数は再生会議が決定するため、さらに絞り込まれる可能性もある。
計画案は、一見積極的な内容に思えるが、削減スケジュールをみると、新機構への移行を希望する社保庁職員がほぼ採用となる可能性が高く、しかも新機構がいったん採用した職員をすぐ退職させなければならないため、同日の「年金業務・組織再生会議」では疑問が相次ぎ、計画案は絵に描いたもちに終わる可能性もある。
新機構では採用基準として実績や能力、過去の不祥事の処分歴などを重視し、採用は“狭き門”となるとみられていたが、希望者がほぼ採用される可能性もあり、社保庁改革が骨抜きになることも考えられる。このため、再生会議では「定年など通常予想される退職者だけで達成できる削減数」との批判も出た。
なんで!?国交省職員がタクシー代年間500万円
国土交通省関東地方整備局道路部の職員が平成19年度、1人で年間計190回、総額500万円にのぼる深夜帰宅用タクシー代を使っていたことが6日、分かった。国交省が大久保勉参院議員(民主)に対し明らかにした。公務員の勤務日数を基に計算すると、ほぼ毎日タクシーで帰宅し、1回2万5000円以上の運賃を支払っていたことになる。代金は道路特定財源から支出されている。7日にはこの職員の1回のタクシー代の最高金額が4万円に上るほか、1日の平均残業時間が2時間未満だったことが発覚。深夜帰宅用タクシー券は、残業で帰宅が遅くなり、通常の交通機関がなくなった場合に交付される。同整備局の終業時間は午後6時であるため、1〜3時間の残業なら電車などで帰宅できるにもかかわらず、タクシー帰りをしていたことになる。9日には同一区間なのに職員が使用した運賃に2万円から4万円と2倍も差があることが分かった。