
vol.354
『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』
一緒にやった4人の仲間が大好き
1958年に公開された巨匠・黒澤明監督の『隠し砦の三悪人』を、『日本沈没』の樋口真嗣監督が大胆なアプローチでリメイク。新世代の冒険活劇『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』 として生まれ変わった。
原作となった黒澤版は、監督を敬愛するジョージ・ルーカス監督が、そのストーリー展開やキャラクターから着想を得て『STAR WARS』を作るきっかけになった作品というのは有名な話。今回の樋口版は、その世界観をさらにスケールアップ。時代物を撮るのが難しい今の日本で、誰も見たことがないような迫力あるロケ地を探し、物語を完成させた。
三悪人を演じたのは、松本潤、宮川大輔、阿部寛。紅一点の姫役は長澤まさみ、まるでダースベーダーのような黒の鎧をまとった宿敵役は、椎名桔平が渾身の演技で悪役っぷりを披露。走る、登る、跳ぶだけでなく、殺陣や馬上でのアクションまで、役者陣は体当たりで演じきった。
17日に行われた完成披露記者会見には、松本、長澤、宮川、阿部と樋口監督が登壇。「撮影は寒くて大変だった」「苛酷な撮影なのに、なぜか宮川さんが太っていった」「宮川さんが『すべらない話』を披露してくれて楽しかった」など、さまざまなエピソードを披露した。「一緒にやった4人の仲間が大好き」と、樋口監督は全員で作り上げた作品であることを強調。見終わった感想を求められると、出演陣はそれぞれ「すごくおもしろかった!」と満足を口にした。「過去にあった作品を作り直す時は、今作る意味を絶えず考えます。考えた上で物語を見直して、それを作る上で一番の心の支えになったのがこの4人。この4人だったから、コピーとかカバーではない、新しい『隠し砦の三悪人』になれると思った」と、監督は納得の表情で語った。公開は5月10日。4月27日には、全米1の映画学科と評される南カリフォルニア大学の映画芸術学部の学生らにプレミア試写を行うことも発表された。
20歳を過ぎても、制作現場で飲む機会があまりなかったという長澤。「4人で阿部さんに焼き肉をおごってもらったことがうれしかった。みんなで食べて飲みながら、この作品に対する思いを、年齢を越えて話せた。私もそこで“がんばろう”と思えたので、すごく楽しかった思い出です」