
vol.355
ヒラリー氏指名争い踏みとどまる
米大統領選民主党候補指名争いは22日、終盤戦で最大の票田となる東部ペンシルベニア州での予備選が行われ、ヒラリー・クリントン上院議員(60)が勝利した。敗北すれば撤退必至とみられていただけに、撤退圧力が強まることは何とか食い止めた形だが、最終的に候補を決める獲得代議員数ではオバマ氏が優位にある状況は変わらない。
クリントン氏は女性、年配者層に加えて、ガソリン高や低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)問題に見舞われるなか、景気の先行きに不安を抱える白人労働者からも支持を多く集めた。
フィラデルフィア市内のホテルで勝利宣言したクリントン氏は、逆転勝利に向けた意気込みをみせた。
クリントン氏を支持するフィラデルフィアのマイケル・ナッター市長は「本選挙で民主党が勝利しなければならない州でクリントン氏が勝利している」と指摘。獲得代議員数でオバマ氏に負けているとしても、マケイン氏に勝利するためには、投票結果に左右されない特別代議員はクリントン氏を支持すべきだと主張した。
もっとも、クリントン氏が不利な状況には変わりはない。5月6日に予備選が行われるノースカロライナ州ではオバマ氏が優位で、同じ日に選挙が行われるインディアナ州でも敗北した場合、再び撤退の危機にさらされることになる。
民主党は比例配分方式を採用しているため、仮にインディアナ州でクリントン氏が勝ったとしても、代議員数で逆転するには残りの州や地域で8割の得票を集めなければならない。
一方、オバマ氏はペンシルベニア州での投票結果が判明したとき、すでに次なる戦いの場であるインディアナ州を訪れていた。約7000人が集まったインディアナ州での集会での演説で、オバマ氏の矛先はライバルであるクリントン氏ではなく、主に共和党候補に内定したジョン・マケイン上院議員(71)に向けられた。マケイン氏を引き合いに出すことで、自らをすでに民主党の大統領候補として位置づけようというもの。