
vol.356
山口2区の衆院補選で自民党惨敗
福田康夫首相の就任後初の国政選挙となった衆院山口2区補選は4月27日、投開票が行われ、民主前職の平岡秀夫氏(54)=社民推薦=が、自民新人の山本繁太郎氏(59)=公明推薦=を破り、4回目の当選を果たした。投票率は69.00%で、平成17年9月の前回衆院選を3.45ポイント下回った。補選は山口県岩国市長選で当選した前自民党衆院議員の辞職に伴い実施された。平岡氏は12、15年の衆院選は山口2区で当選。前回17年は比例代表中国ブロックで復活当選した。比例復活者が補選で小選挙区へくら替え当選したのは、現行制度では初めて。
民主党の鳩山由紀夫幹事長は27日夜の記者会見で「小沢政権誕生に大きく近づいた」と胸を張った。また、「選択肢の幅が広がった。国会で後期高齢者医療制度、年金記録、道路の3点セットを追及し、最良のタイミングでの問責提出を視野に行動する」と語った。
小沢一郎代表は28日、臨時の記者会見を開き30分にわたり、福田政権批判を展開した。一時、民主党劣勢が伝えられ、小沢氏も15日の告示日の記者会見では「(山口2区は)300(選挙区)のうちの一選挙区。その勝敗と国政全般へのわれわれの考え方が拘束されることはない」と、敗戦に備え予防線を張ったと受け取れるような弱気な発言をしたこともあったが、結果は2万票超の大差の勝利。会見では一転して「補選は300のうちの一つだが、主権者の(政権批判の)意思は明確になった。国民から福田首相が問責を受けたということだ」と盛んに強調した。
一方、自民、公明両党の幹部らは後期高齢者医療制度を敗因に掲げた。福田政権の失策ではなく、この制度の導入に踏み切った小泉純一郎元首相に責任をなすりつけたいとの思いがにじみ出た格好。またマスコミへの責任転嫁の声も相次ぎ、伊吹文明幹事長は「(マスコミが)本来の制度とは違うキャンペーンを張ったことが敗因だった」と強弁。町村信孝官房長官は「偏った報道も敗因の一つだ」とコメントした。古賀誠選挙対策委員長は「票差は予想の範囲内。国政への影響はないのではないか」と語った。福田康夫首相は28日夕、「完敗した。原因はいろいろあるだろうが、やはり長寿医療制度(後期高齢者医療制度)が大きかった。しっかりこれから立ち直り、政策をきちんとやっていかなくてはいけないと思っている」と述べ、同制度が敗北の要因になったとの認識を示した。
民主党・小沢代表と平沼赳夫氏が会談
民主党の小沢一郎代表は28日夜、無所属の平沼赳夫元経済産業相と都内の日本料理店で会談し、混迷する政治情勢などで意見交換した。
同席した民主党の川上義博参院議員によると、平沼氏は「自民党は今のままではダメだ。国民の意識と乖離している」と指摘。川上氏が「『平沼新党』をつくり民主党と新しい政治、新しい日本をつくろう」と呼びかけたところ、平沼氏は「やろう」と応じ、小沢氏も「ぜひそうしてもらいたい」と語ったという。
平沼氏は「健全な保守政治」を掲げ、次期総選挙を視野に新党構想を公言している。郵政造反落選組に加えて、保守系無所属候補の支援も行う考えで、民主党の若手・中堅議員とも会合を重ねている。民主党との連携を強くにじませることで、新党構想の足場固めのを進めたいようだ。