
vol.357
FX業者の相次ぐ経営破たん 登録取り消し処分も
外国為替証拠金取引(FX)業者の動揺が止まらない。昨年8月の為替相場急変以降、財務上の脆弱さなどから経営破綻が相次いでいることに加え、証券取引等監視委員会が進めている集中検査で、内部管理態勢に問題を抱える業者が浮かび上がってきたからだ。為替相場が落ち着きを取り戻すにつれ、個人の資金がFXに向かうことも予想されるが、業者選びを含めた熟慮が求められそうだ。
昨年8月の米サブプライム(高金利型)住宅ローン問題に端を発した急速な円高以降、破産したFXは、FX札幌(札幌市)、アルファF
X(東京都港区)、日本ファースト証券(同中央区)、ニッツウトレード(同千代田区)の4社に上る。このうち、ファースト証券に対しては、顧客保護のための緊急性があるとみて金融庁が8年ぶりに破産を申し立てた。
さらに今月1日、ジェイ・エヌ・エス(名古屋市)に対し、東海財務局が登録取り消し命令を出した。監視委の検査で、海外居住者口座を利用した脱税への協力や金融先物取引法(現金融商品取引法)で禁じられた一任勘定取引、損失補填、自己取引で出した損失の顧客口座への付け替え、帳簿や事業報告書の虚偽記載、顧客と自己の財産の区分管理違反など不正行為の“フルコース”が発見されたためで、監視委の証券検査課は「何でもありで、検査研修の教材に使えそうだ」とあきれかえる。
金融庁は相場変動、金利変動などのリスクに加え「業者が破綻に至った場合には、顧客に不利益が発生する可能性がある」と投資家に注意を喚起。投資家自らが積極的に情報を集め、慎重に判断することが重要だと指摘している。
(ビジネスアイ)