
vol.358
08年3月期決算 自動車7社が増収増益
自動車メーカー大手8社の2008年3月期連結決算が13日出そろった。富士重工業を除く7社が増収増益だったが、市況の厳しさを反映して今期は一転、全社が減益を予想している。
米サブプライム(高金利型)ローン問題に端を発する米国景気の減速に原材料価格の高騰と円高による為替差損が重なる“三重苦”が各社の収益を圧迫、全社とも09年3月期に大幅な営業減益を予想する。ただ、次世代環境技術を中心とした研究開発投資や設備投資の水準は維持する方針で、厳しい経営環境の中、競争力強化が大きな課題となりそうだ。
減益要因の一つが為替変動で、08年3月期に1ドル=115円前後で推移した円相場を09年3月期には100円前後と設定。この円高でトヨタは6900億円の利益が吹き飛んだ。営業利益を前期比31.8%減の6500億円と予想したホンダも、減益分(3031億円)の大半が為替影響で、これに北米の販売不振が追い打ちをかけた。
NTTは2年ぶり減収
NTTがの2008年3月期連結決算は、携帯電話や光ファイバー事業の契約者数の伸び悩みなどを背景に2年ぶりの減収となった。売上高は前期比0.7%減の10兆6808億円だったが、営業利益は年金運用方法の見直しなど特殊要因や、携帯事業の低迷による代理店手数料減少が効いて17.8%増の1兆3046億円と4年ぶりの増益となった。
大手不動産5社は経常益最高
三井不動産など大手不動産5社は、好調なオフィスビルの賃貸事業などが追い風となり、全社とも経常利益が過去最高となったほか、三井不動産、住友不動産、野村不動産ホールディングスの3は最終利益も過去最高を計上した。三井不の経常利益は前期比14%増の1628億円で過去最高益は5期連続。東京都港区に開業した「東京ミッドタウン」などが寄与した。
造船・重機は6社が増収
造船・重機大手6社は、全社が増収を記録し、営業利益はプラント事業で多額の損失を出したIHI(旧石川島播磨重工業)を除く5社が増益となり、このうち川崎重工業、住友重機械工業、三井造船の3社が過去最高を更新した。
製薬大手4社は明暗分かれる
製薬大手4社は、海外バイオベンチャーの買収やライセンス取得に踏み切った武田薬品工業とエーザイは経常減益だったが、アステラス製薬と第一三共は主力製品が好調で増益だった。
(ビジネスアイ)