
vol.369
サッカー五輪代表がアルゼンチンに惨敗
サッカーの男女の北京五輪日本代表は29日、東京・国立競技場で、五輪前の最後の実戦となるアルゼンチンと壮行試合を行い、男子は後半39分に激しい雷雨のため、打ち切りとなり、0−1で敗れた。
日本は五輪2連覇を狙う強豪に立ち上がりから粘り強い守備で食い下がり、前半は0−0で折り返した。しかし後半23分にディマリア(ベンフィカ)に右足でゴールを許した。雷雨による約6分間の中断を経て、打ち切りが決まった。
反町監督は「消化不良。サッカーは最後まで何が起こるか分からない」と語ったが、この試合で反町JAPANに大きな教訓が残った。後半23分、アルゼンチンのアグエロの縦パスがディマリアに入った瞬間、日本守備陣の寄せが一歩遅れた。圧力を感じないディマリアはトラップ1つで簡単に前を向き、シュートを流し込んだ。DF森重は「最終的に1対1ということ」と語った。敵に余裕を与えてしまったことが結果的に勝敗を決した。
「組織的な守備はできていた」と反町監督が評価したように、日本の守備が破られたのは失点場面以外は数えるほど。その数少ない好機を確実に決めるのが“世界”の力。
もう1つは、前半はある程度高い位置に保てていた守備ラインが後半は下がってしまった点。「中盤からプレスにいけない状態になっていた」と反町監督。局面の1対1で及ばないから組織で守るのが日本。守備では収穫もあったが、数多くの課題も浮き彫りになった。
女子は2−0勝利も「納得がいかない」
女子は前半33分に大野(日テレ)が左の宮間(岡山湯郷)からのパスに合わせて先制、同36分には永里優(日テレ)が加点して2−0で勝利した。
アルゼンチン戦は仮想・ニュージーランド。1次リーグでもっとも力が劣り、勝ち点3だけでなく大量得点が欲しい初戦の相手だ。佐々木監督は「序盤から攻め立て、早い時間で勝負をつける」と選手を送り出したが、先制までには30分以上を要した。
15日から始まった合宿では2部練習をこなし続け、体格差のある男子高校生と激しいゲームを繰り返すなど徹底的にいじめ抜かれた選手は疲労のピーク。体が重く、走れず、引いた相手を崩しきれない。生命線である連動性も乏しかった。
エースの沢は「正直、納得がいかない」と話すが、もっとも、それは想定内のこと。「これが本番でなくてよかった。これをやったら話にならない」という宮間の言葉の通り貴重な教訓を得た試合だった。