
vol.371
柔道の内柴、谷本、上野が五輪2連覇達成
[北京 ロイター]北京五輪男子柔道66キロ級の試合が10日、北京科技大学体育館で行われ、内柴正人が決勝でバンジャマン・ダルベレ(フランス)に一本勝ち、日本に今大会初の金メダルをもたらした。
初優勝したアテネ大会を思い起こさせるようなリズムに乗った柔道がさえ、本能的な動きで相手を上回り2連覇の偉業を達成した。
自らを「本能タイプ」と称する内柴。試合に上がる前は自分内部の本能を呼び起こすかのように小刻みに身体を動かす。左右両方からの攻めができる内柴は相手の動きに対し本能的な反応ができるようになると強さが際立つ。
この日の決勝でも縦四方固めのような形で相手を締め上げギブアップさせたが、本人はあまりよく覚えていないという。「これでもかと決めていた(締めていた)。相手に申し訳ない」と試合後話した。
内柴は初戦から積極的な攻めで勝ち進み、4回戦ではウズベキスタンの選手にともえ投げからの有効を取られたが、技ありを取った後すかさず抑え込み合わせ一本で逆転勝ちした。
もっとも危なかったのがこの試合で、あとは準決勝で2007年世界柔道銀メダリストのアレンシビア(キューバ)をともえ投げからの効果を奪い優勢勝ち。決勝は一本勝ちと調子を上げていった。
優勝を決めた後のテレビのインタビューでは「これが僕の仕事なんで精一杯やりました」と笑顔で答えた。
同日行われた女子52キロ級では中村美里が準決勝で敗れたが3位決定戦で勝ち銅メダルを獲得した。日本柔道チーム最年少の19歳は試合後、涙に目を赤くはらしながら、悔しさを次に活かすと気丈に話した。
12日に行われた女子63キロ級は、谷本歩実が2連覇を果たした。初戦となる2回戦は横四方固め、続く3回戦は崩れ上四方固め、準決勝でも07年世界選手権王者ゴンザレス(キューバ)を横四方固めで押さえ込んで勝利した。決勝では05年世界選手権と06年ワールドカップ(W杯)の2大会で一本負けしているデコス(フランス)の大内刈りをはずして豪快な内股で一本勝ちした。
また13日に行われた女子70キロ級では上野雅恵が優勝。アテネに続き2つ目の金メダルを獲得した。準決勝では05年世界選手権優勝のボス(オランダ)を内股で技ありを奪い優勢勝ち。決勝はキューバのエルナンデスを大内刈りからの朽木倒しで一本勝ちした。
谷「ママでも金」ならず
[北京 ロイター]北京五輪女子柔道48キロ級の試合が9日、北京科技大学体育館で行われ、谷亮子は準決勝でアリナ・ドゥミトル(ルーマニア)に指導ひとつの差で敗れたが、3位決定戦でロシアの選手に一本勝ちし銅メダルを獲得した。
目標の3大会連続の金メダル獲得は果たせなかったが、5大会連続のメダルを獲得。「全力を出し切った」と最後は笑顔だった。今後については家族など周囲と相談すると述べ明言しなかった。
ドゥミトルとの準決勝。両者に指導2つが与えられた後、両者攻め手を欠くなか残り30秒、谷だけに消極的姿勢による指導が与えれ、試合はそのままドゥミトルに逃げ切られた。
谷は試合後、「自分自身のなかでは全力を出し切った結果なのでうれしく思う。日本で応援してくれた人や会場で応援してくれたファンに感謝の気持ちいっぱい」といつもの笑顔に戻り答えた。記者団から準決勝の「指導」について質問が飛んだが「審判の先生の判断なので自分ではどうしようもない。その辺は結果をしっかり受け止めている」と冷静だった。