
vol.375
9月20・21日「旅行博」開催で考える
今、旅に出る理由 (ワケ)
今週末の20、21日東京ビッグサイトで「JATA世界旅行博」が開催される。景気の低迷が長引き、投資が貯蓄型へと移行、ますます海外へと足を運ぶ若年層が減っている中、海外旅行へと誘引する起爆剤となるのか。そしてまた逆に、「今」海外旅行へと行く意味はあるのだろうか。
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今年で6回目を迎える旅行博。ユニークな旅を扱う代理店を集めた『旅のストリート』が好評。今年も全体で136以上の国と地域から300を越す出展ブースが集結する(旅のストリートは22)。[JATA 世界旅行博 2008]【会場】東京ビッグサイト 東ホール1・2・3【会期】9月20日(土)10〜18時、21日(日)10〜17時【料金】大人1200円(前売1000円)、学生600円(前売500円)ともに税込【URL】www.ryokohaku.com/ |
余暇にお金を費やさない若年層が増えてきた昨今、『レジャー白書2008』で“レジャーの貧困化”が指摘されたことも記憶に新しい。また、世界情勢の不安、サーチャージ(燃料費)の値上げなど、否定的状況が多く見られる中、JATA国際観光会議・世界旅行博実行委員会が主催する「JATA 世界旅行博 2008」が今月20、21日に開催される。アジア最大級、日本唯一の海外旅行イベントだが、このような状況の中で、海外旅行への誘引を図ることにリアリティーはあるのだろうか。
JATAが展開する「ビジット・ワールド・キャンペーン(VWC)」の「VWC 2000万人」推進室の室長も務める澤邊宏さんによると、「今、海外旅行のアピールをすることにはとても意味がある」。日本政府観光局の統計では、2006年の年間海外渡航者数はおよそ1753万4500人、2007年にはおよそ1729万5000人と前年比割れ。これまでも前年比割れすることはあったが、そのすべてが前年に、9・11のようなテロやSARSなどのネガティブな外的要因があってのことだった。しかし2006-2007年の減少には、そのような外的要因がまったくない。つまり、何の理由もなく旅行者数が減少したのが昨年なのだ。また、20〜30代の渡航率が著しく下がっている点も関係者を危惧させている。「若いうちに海外に出て人との触れ合いを通して得る経験が失われてしまう」と澤邊さん。異文化との接触や交流が経験値を上げ、やがては日本の文化力や技術力にも反映されていくはず。「個人の感性や性格を磨くだけではなく、国力にもつながる。国を挙げて取り組むべき問題」(澤邊さん)と、旅行業界全体でさまざまな施策を打ち出して取り組んでいるのが現状だ。JATAが展開するVWCもそのひとつであり、旅行博でもそうした観点からさまざまなユーザーに興味を持ってもらえるよう「体験」をキーワードにした展示が数多く出展される。しかし、何も“海外旅行”ずばりをしなければ経験値が上がらないということもないはずだ。
澤邊さんいわく
「本当は、普段行かない隣りの街へ出かけることもその人にとっては“海外旅行”と同じこと。つまり異なるものを拒否する“心の鎖国”をやめましょう、ということなんです。ですから、まずは一歩だけ“外”へと踏み出すことをしてほしいと思います」
いつもとは違う道を通ることも“海外”だ。きっと普段行くことのないビッグサイトへ行って、旅行博を見ることも、大きな一歩になるに違いない。
ビジット・ワールド・キャンペーン開催中

海外旅行を促進するためにJATAが展開するキャンペーン。2010年までに海外旅行者数年間2000万人突破を目指す運動。この一環として、8月には「旅の魅力再発見レポーター」を募集(旅行博の会場で21日に発表)。旅の魅力をさまざまな形で発見していく。
※詳しくはサイト(
www.jata-net.or.jp/vwc_index.html)へ。
体験する旅へ――旅行博08 注目情報
タオの旅 (株式会社エス・ピー・アイ)
バリアフリーな旅行は90年代から登場し一般化しつつあるが、それをさらに一歩推し進めたのが株式会社エス・ピー・アイが提案する「タオの旅」だ。地域に精通した旅のコンシェルジェが企画する唯一無二の旅――体の健康はもちろん、心の満足度、幸福度も高めようというアジアをベースにした新しい旅のスタイルだ。かつて「旅」が“巡礼”に端を発したように、何かを“求める心”を満たすためにオートクチュールな旅を提供する。詳細のすべては旅行博で明らかにされる。興味のある人はぜひ旅行博へ
【URL】セレンディップ倶楽部 www.serendibclub.com(9/18公開)
※写真はイメージです(スリランカの世界遺産ポロンナルワ)
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北極ツアー (株式会社トライウエルインターナショナル)
見るだけではない、学ぶ、体験する、肌で感じる――“極地”を。トライウエルインターナショナルは、南極・北極への観光以上の有意義な旅を提供。環境問題、生物学、極地の歴史などをクルーズ中に学んだ後に現地にたどり着くから知識が即、実になるのだ。
【URL】トライウエルインターナショナル www.polarcruise.jp
※写真=極北の島、スピッツベルゲン島(ノルウェー領)
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バードウォッチングツアー (株式会社ワイバード)
より感動するプランを目指してたどり着いた答えのひとつが、自然・野生。中でも比較的身近な野生である「鳥」に特化したのが株式会社ワイバードのツアープラン。必ず会えるとは限らないから感動もひとしお。ツアープランのワンシーズン前にスタッフが必ず下見をして確度を上げているので感動の確率は高い。野鳥の楽園、コスタリカへのツアーでは、野鳥の愛好家でもある江戸家小猫がアテンドし、鳴き真似を披露するプランもある(これはオススメ)。国内プランもあり、この季節はタカの渡りがオススメだそう。
【URL】ワイバード www.ybird.jp/
※写真=コスタリカのケツァールは手塚治虫の『火の鳥』のモデルにもなった美鳥
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