
vol.377
異文化交流の新しい形
日本とアルゼンチンの文化が『源氏物語』で融合!
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| 総合プロデューサーを務める香坂優 |
日本とアルゼンチンの修好110周年を記念するイベントが、10月10日、五反田のゆうぽうとホールで行われる。『情炎〜源氏物語』と銘打たれたイベントは、日本の文化遺産ともいえる『源氏物語』の世界を、アルゼンチンタンゴと、日本の能、新内とのコラボレーションによって表現するもの。その画期的な取り組みは、両国の真の文化交流として関係者の間でも注目を集めている。
舞台の主軸となるのは、『源氏物語』の中でも情念の女性として語り継がれる『六条御息所』の物語。源氏を愛するあまり生霊となってしまう御息所の愛の世界を、アルゼンチンタンゴダンサーによるダンスと、重要無形文化財総合認定保持者である喜多流須多風拙氏の能の舞い、人間国宝の鶴賀若狭掾氏の新内によって表現。さらに、アルゼンチンでも活躍するタンゴ歌手・香坂優が御息所の狂おしい愛を歌い上げ、それぞれ一流のパフォーマンスが共鳴し合いひとつになるという、今まで誰も見たことのない世界を作りあげる。
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| 衣装を担当したのは、日本のトップデザイナーであるコシノジュンコ。「両国の伝統をコラボさせた仕事は初めての経験で、うれしいお仕事。静と動という対極をコンセプトにデザインしました」 |
イベントの発表に際し、アルゼンチン大使館で行われたプレゼンテーションでは、香坂が歌う『ラ・クンパルシータ』に合わせ、三味線とタンゴダンスがコラボ。その前衛的な世界に、集った報道陣からは拍手がまきおこった。タンゴ歌手としてだけでなく、総合プロデューサーとしてイベント実現のために尽力した香坂は、今回の企画についてこう語っている。「なぜこのような奇想天外な企画を考えたかとよく聞かれますが、ちょうど10年前の日・ア修好100周年の時の晩さん会で、当時の小渕総理が私のタンゴのCDをかけてくれ、ある約束をしたのがきっかけなんです。総理は、“両国の絆を深くするためには、あなたのような民間レベルでの交流が一番大切です”とおっしゃいました。その言葉に、私は今後もできるだけのことをすると話したのですが、その約束をどうやったら果たせるかをずっと考えていて、今回のイベントに行き着いたのです」。異文化をつなぐためには相互理解が不可欠だが、オリジナルで書き下ろされた脚本をスペイン語に翻訳してアルゼンチンの国立音楽管弦楽団に渡した結果、「素晴らしい脚本に合ったオリジナル曲を書く」との返事を受けたりと、香坂の熱意によって今回の文化交流は着実に実を結んでいった。
異なる表現手段が融合してひとつの極みに向かう愛の情念の世界。「スリリングでエキサイティングな今回の公演を楽しんでいただくことこそ、日本とアルゼンチンの文化交流の礎になると信じています」と、香坂は語っている。
『情炎〜源氏物語 JYOEN GENJI TANGO』
【日時】10月10日(金) 昼公演:14時〜 夜公演:19時〜【会場】五反田・ゆうぽうとホール【料金】S席:10000円 A席:8500円 B席:7000円(すべて税込)
*日本・アルゼンチン修好110周年記念 平成20年度文化庁国際芸術交流支援事業 平成20年度東京都芸術文化発信事業
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