バブリーなダンスで大阪・登美丘高が見事優勝! 第5回 全国高等学校ダンス部選手権

TOKYO HEADLINE賞も受賞。「バブル時代の東京といったらジュリアナ。登美丘高しか選択はなかった」と審査員を務めた本紙の一木広治。
ボディコンスーツでバッチリ、ダンスをキメる

 優勝チームの獲得点数は断トツだったという。作品の構成、振り付け、ダンスの技術や演出といったあらゆる点で群を抜いていた。この日、金メダルを手にしたのは、大阪府立登美丘高等学校。テーマは「扇舞(ジュリアナ)」で、「しもしも〜?」と平野ノラがネタにするバブル時代を2分半のダンス作品に凝縮したエンターテインメント作品。プロ顔負けのステージで、満員御礼の会場を圧倒した。

 リメイクしたボディコンスーツに網タイツの出で立ちで登場したメンバーは、荻野目洋子の『ダンシング・ヒーロー』で腕を右に左と上げ、ワンレン、ソバージュの髪を振り乱して踊った。あちらこちらに笑いの要素が散りばめられているものの、一糸乱れずにパシッと決まったフォーメーションで踊る姿、バッチリ決めたメイクの向こうには、想像できないぐらいの鍛錬と、青春をダンスに費やす高校生の爽やかさが見えた。

 同校の持ち味はユーモアたっぷりでエンターテインメント性の高い作品。昨年は大阪のおばちゃんをモチーフにした作品で高い評価と反響を得た。その流れを組みながら、今年のモチーフをバブル時代に設定。2月から練習をスタートして、別の3月の大会では優勝。そこからさらに作品を磨きあげてきた。

「今日ここで出したものが最高のものだった。それを評価してもらえたと思います」と話す3年生の梶原萌部長は、汗でメイクが溶けだしそうになりながらキラキラした笑顔を見せた。 

 佐藤朝昭審査委員長(エイベックス・エンタテインメント株式会社執行役員事業開発本部本部長)は優勝した同校のパフォーマンスについて、「構成力、キレキレのダンス、そのなかに笑いがある。さすが大阪だと思いました。ちょっとしたプロのエンターテインメントの領域で高校生離れしている。合計得点もダントツに最高得点でした。今後も頑張ってもらいたいし、後輩たちもそれを受け継いでほしい」とエールを送った。同校は、TOKYO HEADLINE賞も受賞し、ダブル受賞となった。

テリー伊藤も高校生たちに健闘を称える

 そのほか入賞校は、準優勝に三重・三重高等学校、3位は2校で、埼玉・山村国際高校と大阪・同志社香里高等学校だった。山村国際高等学校は特別賞の読売中高生新聞賞を受賞、東京ドームのプロ野球ゲームの前に踊る権利を獲得した。上位3校は2018年に行われる第6回大会への出場シード権を獲得した。

 今年で5回目を迎える本大会。エントリー数は過去最高を記録。エントリーチーム数は年々増加、レベルも格段にアップしており、選考も毎回難化しているという。特別審査員を務めたテリー伊藤は「見ていて高校生に戻りたいと思った」と、健闘した高校生たちを称えた。