2度目の挑戦で八重樫がWBA世界ミニマム級王座獲得

 世界ボクシング協会(WBA)ミニマム級タイトルマッチ12回戦は24日、東京・後楽園ホールで行われ、挑戦者で同級4位の八重樫東(大橋)がチャンピオンのポンサワン・ポープラムック(タイ)を10回2分38秒、TKOで破り、4年ぶり2度目の挑戦で新王者となった。日本のジムに所属する男子の現役世界王者は最多タイの7人となった。

 八重樫は10回、右の3連打でペースをつかむと、最後は右からフルスイングでポンサワンの顔面を打ち抜いた。「ターミネーター」の異名をとるタフな王者の腰が落ち、レフェリーが試合を止める。「すごく苦しかったけど、諦めなくて良かった」。新王者はリングを転げ回って歓喜を爆発させた。

 八重樫は岩手県出身で初めての世界王者。実家のある北上市の被害は大きくなかったが、被災地に吉報を届けたいとの思いは強かった。