羽生 NHK杯4位もファイナル出場つかむ

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第6戦、NHK杯が11月28〜30日の日程で開催された。

 中国杯のフリー演技直前の6分間練習で中国のエン・カンと激突し負傷しながらも強行出場した羽生結弦の動向が注目されたが、ファイナルへの出場がかかった大会ということもあり、出場に踏み切った。

 羽生は27日の公式練習の後の会見で「ご心配をおかけしたことを深くおわびします」と謝罪し、大会への抱負を語った。体調は万全にはほど遠いことからSPもフリーも演技構成のレベルを落としての出場となった。28日のショートプログラム(SP)では4回転の転倒などジャンプにミスが出て、78.01点の5位に終わり、「やってしまったなという感じ。すごく悔しい」と語った。29日のフリーでも冒頭で予定していた2種類の4回転ジャンプはともに不発、後半の3連続ジャンプもミスして、151.79点。合計229.80点で4位に終わり「けがの影響とかじゃなく、これが僕の実力」と語った。自力でのファイナル出場は3位以内が条件だったが、出場枠を争っていたアボットが5位に終わり、羽生がファイナル進出を決めた。

 男子は村上大介が合計246.07点でグランプリシリーズ初優勝。女子は米国のグレーシー・ゴールドがGP初制覇を果たした。

 なお女子の村上佳菜子はSPで3位だったものの、フリーではジャンプで跳びすぎ違反を犯し、まさかの108.71点で総合4位に終わり、ファイナル進出を逃した。結局、日本女子は14季ぶりに1人もファイナルに進出することができなかった。
 グランプリファイナルは12日からバルセロナで開催される。