中井貴一が豹変 舞台『趣味の部屋』

 
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 中井貴一が総合プロデュース・出演する舞台『趣味の部屋』が渋谷・PARCO劇場で上演中だ。中井をはじめとした豪華キャストが集うサスペンスコメディーで、予想される展開を何度もひっくり返されるドキドキとワクワクが詰まった舞台に多くの人が会場に足を運んでいる。

 2013年に上演され、大成功の内に幕を下ろした作品の再演。ドラマ『リーガルハイ』シリーズや、現在放送中のドラマ『デート~恋とはどんなものかしら~』(フジテレビ系)の古沢良太が脚本を、数々の名作映画を送りだしながら舞台にも進出している行定勲が演出を担当。キャストには、戸次重幸、原幹恵、川平慈英、そして白井晃が名を連ねる。

 物語は、男たちが趣味を楽しむために借りた一室のなかで展開。メンバーの失踪がきっかけとなって、その関係が崩れ、それぞれの胸のなかにため込んでいたものが吐き出される。さらには、封印されていた何かも顔を出す。何が本当で何が嘘なのか、手に汗握る展開へと発展していく。
 
 キャストの巧みな演技や物語の構成はあえていうまでもない。それに加えて、それぞれの趣味が反映された舞台セットも見ごたえがあり、ストーリーを追いながらもセットの細部にまで目が行ってしまうほどだ。さらにそのこまごまとした部分が物語のキーポイントになっていたりもする。どんでん返しが何度も繰り返されながらも、すべてが1つの物語に収束されていく気持ちのいい作品だ。笑いのポイントもふんだんで、緊張と緩和もバランスも絶妙な、エンターテインメント作品になっている。

 29日まで同所で。