EXILE TETSUYA、大学教授の集大成を発表

撮影・神谷渚
 あいさつでTETSUYAは、この作品が生まれた経緯を説明。

「EXILEでさまざまな経験をしてきた中で、自分の中で“ダンス”というものに真摯に向き合おうと考え、EXILEパフォーマンス研究所(E.P.I.)を立ち上げました。パフォーマンスをより向上させるにはどうしたら良いかを追求し、いろんな方とお会いしたり体験してきた内容を雑誌『月刊EXILE』で連載記事にしてきたのですが、そのなかで大学ってどんな勉強ができるのかという欲が出てきて、大学入学も真剣に考えていたところ、知り合いの方から『教わるのではなく教えるという立場で客員教授をやってみてはどうか?』というお話をいただきました。講義を始めた当初は(ドキュメンタリー)作品になるとは思っていなかったのですが、いい集大成になっていると思います」

 ドキュメンタリーは、TETSUYAが2014年に始めた挑戦とその軌跡をまとめたもの。TETSUYAはこの年、淑徳大学人文学部表現学科の客員教授に就任。それから3年、教壇に立ち毎年新しい生徒たちに講義をしてきた。イベント終了後、その感想を尋ねると「いろいろ教えてきた中で大学での授業というのが、一番難しかったかもしれません」と、本人。

 小さな子供たちから中学生、ダンスが好きな人、ダンスには関心がなかった人たちまで、たくさんの人にダンスを通じて、授業や講義、ワークショップをしてきた。その場所はパフォーマーを目指す若者が集まるダンススタジオだったり、地方の小学校の体育館だったり、サンサンと照らす太陽の下だったり。大学の教室で大学生に講義するのに、どんなところに難しさを感じたのか?

「学生さんたちはダンスをやっている人もいれば、まったく興味もない人もいて、いろんな人がいるんです。だから、講義の内容についてもいろいろ考えることが必要でした。途中から自分にできること、ダンスの表現を取り入れるようになりました。そうやって教えてきて手ごたえを感じられるようになったかっていうと……分かりません。学生さんは1年ごとに代わっていきますし、僕もまたそのたびにゼロからスタートするので、比べられない」

 ドキュメンタリーは、試行錯誤を繰り返しながら教壇に立ち続けるTETSUYAの姿を記録している。

 この秋、この作品と一緒に出張する予定だ。11月13日から大阪のシネプレックス枚方で本作を上映。毎上映時に自ら登壇、特別講義イベントをする。「楽しい時間を過ごしたい」と、本人。教授・TETSUYAの活動はさらに広がっていきそうだ。
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