東京発ショートフィルムの世界的祭典、今年も開催決定! ハリウッド監督や木村佳乃もコメント

SSFF & ASIA 2019メインビジュアル。今年のテーマは「Cinematic Attitude」

 1999年に原宿で初開催され、今年で21年目を迎えるアジア最大級の国際短編映画祭『ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA) 2019』が今年は5月29日から6月16日まで開催されることが決定した。

 米国アカデミー賞公認映画祭として、過去にもオスカー受賞作を輩出。さらに今年からは、オフィシャル コンペティションに設置されている3部門(「ジャパン部門」「アジア インターナショナル部門」「インターナショナル部門」)の各優秀賞およびノンフィクション部門優秀賞の計4作品が、米国アカデミー賞の短編部門のノミネート候補作品になることが決定。最多の推薦枠5枠を持つサンダンス映画祭に匹敵する推薦枠を持つこととなった。

 今年は120を超える国と地域から約1万本の応募があり、厳選された約200作品を都内複数の会場にて無料上映する(一部イベントは有料予定)。オンライン会場の設置や、女性のフィルムメイカーを応援するプロジェクト「Ladies for Cinema Project」、25歳以下の若手監督作品にフォーカスする「U-25プロジェクト」などの新企画もスタートする。

ジェイソン・ライトマン監督、「Ladies for Cinema Project プロジェクト」プレゼンター木村佳乃

 同映画祭で観客賞を受賞した後、ハリウッドでブレイクしたジェイソン・ライトマン監督(『マイレージ・マイライフ』)は「2001年はSSFF & ASIAで観客賞を受賞し、映画祭に参加したクリエイター、ギャレス・スミスとの出会いもあり、自分にとって最高の旅を経験した年でした。そもそも映画祭はフィルムメイカーにとって 重要な存在。ショートフィルムにスポットを当てる素晴らしい機会を提供し続けているSSFF & ASIAに賛辞を送りたいと思います」とコメントを寄せている。
 また「Ladies for Cinema Project プロジェクト」のプレゼンターを務める女優・木村佳乃は「ヨーロッパ、南米、中東、アジア、さまざまな国や地域の女性の視点に共感したり、こんな現実があるのかとハッとさせられたりしました。無意識の内にも、女性であり、妻であり、母親であり、女優である私自身の、これまでの人生や日々の生活と照らし合わせて、その世界に入り込んでしまう作品も多くありました。私が彼女の立場だったら? 私がこの子の母親だったら…? そして見終わった後、この作品を作り上げた監督や出演者たちを心から応援したくなりました。また、自身の仕事に対しての勇気やエネルギーももらいました。ショートフィルムは短い時間だからこそ、作り手のメッセージが、まるで誰かへ宛てた手紙のように、色 濃く表現されています。SSFF & ASIA Ladies for Cinema Projectのプレゼンターとして、映画祭を通じて、彼女たちの思いを世界に発信していくことができることを誇りに思います」とコメントを寄せた。

映画祭代表を務める別所哲也、フェスティバルアンバサダーのLiLiCo

 フェスティバルアンバサダーのLiLiCoは「ショートフィルムはもう長編映画への登竜門ではない。さまざまな分野のクリエイターが、敢えて作りたがっています。役者も出演したがっています。さらに表現者として演じるだけではなくて、監督もしたい。短編だからこそ描ける世界にみんな魅了されています」と熱いコメントを寄せ、 映画祭代表を務める別所哲也も「映画祭20周年の節目を経て、新たなスタートをきる21年目のテーマは“Cinematic Attitude”。映画祭のビジュアルに用いた、海外から伝わり日本で育まれたそれぞれ異なる文様には、成長、拡、反映、つながり、前進、芸能といった意味を込め、映画・映像の普遍的な力や、映画祭が発信していく多様性を表現しました。昨年は20周年を記念して映画祭グランプリに世界初の“ジョージ・ルーカス アワード”の冠を頂き、今年はアカデミー協会より短編部門への推薦枠を4作品に拡大することが認められました。 私たち映画祭は世界基準の映画祭へと成長を続けています。そして、元号も変わる新しい時代と共に映画祭は新たなステージに立ち、オンラインでの映画祭展開や女性フィルムメイカー、25歳以下の若手クリエイターたちにフォーカスした新プロジェクトに挑戦します。映画・映像の未来へと向かう日本発の国際映画祭に今年もぜひご期待ください」と意気込みを語っている。