春のお出かけにおすすめ! 人気エリアのアート展『ジョン・ルーリー展 Walk this way』

ジョン・ルーリー「お尻みたいな花を咲かせた木、また満開」2018年
 ジム・ジャームッシュ監督作『ストレンジャー・ザン・パラダイス』(1984年)の主演俳優としても知られるアーティスト、ジョン・ルーリーによる、ワタリウム美術館では2010年以来、2度目の個展。

 俳優として、またジャズバンド「ラウンジ・リザーズ」でサックス奏者を務めるミュージシャンとしても活躍したルーリーだったが、1990年代後半にライム病という難病を患う。映画界からも音楽界からも姿を消した彼は、自由な時間に創作できる絵画制作に活動の場を移し、2004年からニューヨークなどで1980年代から描いていたドローイングを展示し、しだいに画家として知られていく。

 かつて、ジャン=ミシェル・バスキアなどと一緒に描いていたというだけあって、その構図と技法は卓越。ルーリーの描く世界は、一見美しい夢の中のように見えるが、一方で痛烈な皮肉も見て取れる。そして、生活の大半をカリブ海で自然や動物に囲まれながら暮らすリードはしばしば、小さく弱々しい動物たちに彼らのための世界を与えている。

 詩的でエッジの効いたタイトル、そして自由でアナーキーな表現を楽しんで。

【会場】ワタリウム美術館
【期間】開催中〜7月7日(日)
【時間】11〜19時(水曜は21時まで)
【休】月曜(4/29、5/6は開館)
【料金】大人1000円、学生(25歳以下)800円、小中学生500円 70歳以上700円
【問い合わせ】03-3402-3001
【交通】地下鉄 外苑前駅より徒歩8分
【URL】 http://www.watarium.co.jp/about.html