“キュラソのー怪鳥”ジョーダン・ピケオー【格闘家イケメンファイル Vol.101】


 出身地のオランダ領キュラソーではどんなふうに育ったのでしょうか?

「生まれた場所はオランダなんだけど、赤ん坊の頃に両親の故郷であるキュラソーに移住して、その後、8歳の時に再びオランダに戻った。それからは2?3年に1回くらいキュラソーに帰るというような生活をしていたんだ。キュラソーは貧しい土地なんだけど、物価もすごく高くて服を買うにも何をするにもオランダよりも倍以上のお金がかかる。そういうハードな状況下で、みんな家族を養って生活していかなきゃいけないわけだから、そんな社会では必然的に犯罪も起きやすくなる。だから厳しい生活を強いられていたよ。今も母親はキュラソーで暮らしていて伯母の面倒を見ているから、オレも帰った時はサポートするようにしているし、自分が格闘技で稼いだ金は母親を支えるためにも使っているんだ」

 現在はプライベートではどんな生活を送っている?

「ヤンチャ坊主が3人いるから大変だよ(笑)。暴れん坊なのは父親の仕事のせいなのかなあ?息子たちと遊ぶ時はサッカーから野球にテニスまでボール遊び中心に一緒にできることはなんでもやるようにしてるんだけど、いちばん上の8歳の子とはブルース・リーごっこみたいな感じで“アチョー!”とか言って遊んでて、オレは必ずヤラれたフリ(笑)。おかしいのはさ、いじめっ子ぽいヤツが通りかかるとそんなヤラれ役の父親の背中にサッと隠れたりするんだよね(笑)。下のふたりは2歳と1歳でまだ小さいんだけど、幼稚園にあがった時にいじめられたりしないように護身を覚えてもらおうってことで、オレがけしかけてこのふたりに戦わせてるんだ(笑)。チビたちがやり合ってるのって、すごい面白いんだよねえ(笑)。教育上は嫌がられているけどね。テレビで試合を見て“パパ! パパ!”って指差してくれたりして格闘家としての父親も認識してるし、憧れてくれているような様子だけど、ただ格闘技は大怪我する可能性もあるし脳の障害とか重大な後遺症につながることもあるような危険なスポーツだから、やっぱり父親としては子どもたちにはもっと安全な道を選んでほしいとは思ってる。もちろん本人たちが格闘家になることを望むというなら全力でサポートはするつもりだけど、できればスポーツは格闘技よりも安全なサッカーとかにしてほしい。それはそれでお金がかかるから頭が痛いけど(笑)。オレにとって何よりも大切なのは“子どもたち”だから。ファミリーというつながり以上に自分の子どもたちのことが一番大事なんだ。世の中には、お金をたくさん稼ぎたいだとか高級な家に住みたいだとか、いろんなオトコの願望みたいなのがあるだろうけど、自分にとって重要なことは大切な子どもたちの面倒を見るっていうことに尽きるよ、それが自分のすべてだと言ってもいい」
 



 お子さんと遊ぶ以外にはフリータイムはどんなことをしている?

「そうだなあ。映画を見るのが好きかな。アクション映画が好きで、MARVEL作品とか『ジョン・ウィック』とか。あとはジェイソン・ステイサムが出てるような作品が多いかな。アクション・スターだと、上世代で言うところのブルース・リーみたいな存在がオレたちにとってはジェット・リーで、10歳くらいの頃は近所の子とよく見て、ごっこ遊びしたものだよ。Netflixあたりで配信されているドラマもよく見てる。『ゲーム・オブ・スローンズ』とかMARVEL作品とか。あと、日本のアニメも見てるよ!『DRAGON BALL』、『ONE PIECE』、『NARUTO』とかが特に好きだね」

 持ち前のルックスも生かしてゆくゆくはアクション・スターという道も?

「え? オレが?(笑)想像つかないなあ。この先もしもそんなオファーがあったら、考えてみることにするね(笑)」
キュラソーの怪鳥 ジョーダン・ピケオー
2015年5月のKrush後楽園大会で初来日し、佐藤嘉洋にKO勝利の衝撃日本デビューを飾る。2016年4月に中島弘貴に勝利して第4代Krushスーパー・ウェルター級王座獲得。以降、防衛を重ねK-1 KRUSH FIGHT史上最多の5度の防衛に成功する。K-1ではウェルター級で野杁正明にも勝利を収めるなど現在、日本人相手に無敗の11連勝中。第4代K-1 KRUSH FIGHTスーパー・ウェルター級王者、WMTAベネルクス-70kg王者。戦績 54戦 46勝(20KO) 7敗 1分。Twitterアカウント:@JordannPikeur
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