シュートボクシング新時代のエース海人インタビュー 「車と服が好き。でもSNSは苦手です」

 海人は2月からRENAのように芸能プロダクションとマネジメント契約を結び、試合以外の仕事もしながらエースとして世間にSBをアピールしていく役目も担う。芸能関係の仕事も増えそうなのだが、会ってみたいタレントとかミュージシャンなんかは?
「うーん…。パッと出てこないですね」

 練習漬けでテレビもあまり見ない?
「DVDが多いです。テレビを見ることもほぼほぼないですし。練習ばっかりで、ちょっと空いた時間は寝てしまったりとか。そういうことが多いですね。DVDは映画が多いです。映画は携帯でも見ます」

 そこは今時。でも見る映画が古かったりとか?
「古いのも見ているかもしれない。TAXiとか」

『TAXi』は1998年公開の映画。1997年生まれの海人からしたら十分古い。その辺の趣味は誰かの影響?
「車を見ていたらそこにたどり着いたというか(笑)」

 最終的には車にたどり着く。
「そうですね(笑)」


 取材の日は別の取材もあって多くの撮影をこなした。リングコスチューム以外でここまでたくさん写真を撮るのは初めてなのでは?
「初めてです。いろいろな服をたくさん着させてもらって、外での撮影もあまりしたことがないので、ちょっと新鮮でもありつつ、緊張してしまいました(笑)。それにポーズの仕方がよく分からない。基本的にずっとファイティングポーズですから」

 今日の出来は?
「全然。20点とか。もっとカッコよくできるようになりたいです」

 今後はRENAのようにSBを世間に向けてアピールしていかなければいけない。具体的には何かやりたいことは?
「具体的なものは特にないんですが、今は挑戦させていただけるならなんにでも挑戦したいとは思っています」

 バラエティーなどへの出演もありそう。喋りは?
「喋りは苦手なんで(笑)。こっちも頑張りたいと思います」

 関西の人は面白いことを言って当たり前みたいに言われがち。それってプレッシャー?
「プレッシャーにはなります(笑)。でもみんなできちゃったりするんですよね。僕はあまりできないほうです(笑)」


  今の近い目標と長い目で見た目標は?
「近い目標は以前に敗れているザカリア・ゾウガリー選手、チャムアトーン・ファイタームエタイ選手、そしてチャド・コリンズ選手にリベンジすること。これは早ければ早いほどいいと思っています。長い目で見た目標としてはシュートボクシングを一番の団体にしたいと思っているので、世界にシュートボクシングと僕を広めていけたらなと思っています。なので3人にリベンジした後はもっと強い奴。世界のトップクラスの人たちともどんどんやらせてもらって勝っていきたいです」

 一昨年に鈴木博昭に勝ってから新エースと呼ばれるようになったのだが、その直前のザカリア戦の敗戦が大きなきっかけとなって鈴木に勝てた部分もあるのでは?
「ザカリア選手に負けた時は悔しい気持ちが強くて、“この人が今の自分の目標。世界のトップの人なんやな”と思ったんですけど、そこから格闘技に対しての思いとか考え方とかも自分の中で変わって、練習への取り組み方なんかも自分の中で変えて行った。そして鈴木選手と戦うことになったんですが、そこで新しい挑戦でもあるヒジありルールで試合をして、そこからですかね。以降、ヒジありのルールでの試合が増えたんですが、自分の武器が増えたなと思います」

 ヒジの練習は?
「鈴木さんの時は全く練習していなくて、『マッハ!!!!!!!!』というムエタイの映画があるんですけど、それを見てちょっと勉強したくらいです(笑)」

 イメージトレーニング?
「映画を見ながら“ああ、こうやって打つんだ”と思って、それが鈴木さんの時は試合に出せたという感じです」

 シーザー会長は「負けないと強くならない」「負けを糧に」といったことをよく言うのだが、ザカリアに負けた時に言われた?
「試合が終わった後にシーザー会長に挨拶に行かせてもらった時に“ここからやぞ”と言われました。確かにその言葉で考え方が変わったというのはあると思います。それからより練習に取り組むようになりました」