マニラの大観衆の中で日本人選手が3勝3敗。若松がONE初勝利〈ONE「DAWN OF HEROES」リポート〉

竹中大地はレアンドロ・イッサにTKO勝ち(©ONE Championship)
若松(右)が1RKOでONE初勝利(©ONE Championship)
 プレミム第6試合目には竹中 大地選手とレアンドロ・イッサ選手の試合が組まれていた。

 イッサは元UFCファイターで柔術黒帯の強豪。1R、2Rと意外にスタンドでの攻防が多いと感じたが、3Rには竹中の左ストレートがヒットし、イッサは倒れ込んだ。すかさず、竹中がヒザで攻撃し続け、パンチも顔に連打していたところへ、レフリーが試合を止めに入り、竹中はONEでの2勝目を手に入れた。

 プレミム第9試合は、フライ級ワールドグランプリのリザーブマッチが行われ、若松 佑弥選手と前ONE世界フライ級チャンピオン、フィリピンのジェヘ・ユスターキオ選手が対戦した。ユスターキオはマニラの観衆の声援を受けながら入場した。試合が開始しても大歓声は止まらなかったが1Rに若松の左のパンチからの右ストレートが、ユスターキオの顔面をとらえた。ユスターキオはそのまま後に倒れ、レフリーが試合をとめた。若松は見事なKO勝ちでONE初勝利をつかんだ。試合後のマイクで若松は「試合前は怖かったけれど、やってきたことを信じた」と語った。

 残念ながら、試合に勝つことができなかった3人の日本人選手も、全力を尽くした。

 プロ通算11勝0敗の、ジェームズ・ナカシマ選手を相手に、前へ前へと向かっていった岡見 勇信選手、あのDJを相手に互角に近い試合をみせた和田 竜光選手、現チャンピオンであるマーティン・ニューイェン選手に果敢にタックルを仕掛け、テイクダウンをしようとした松嶋 こよみ選手。それぞれの選手の気持ちをマニラの観衆はしっかりと見届けたと思う。

 そしてマニラから10月13日の両国国技館でのONE日本大会へと、戦いの舞台はつながっていく。DJもアルバレスもまた日本にやってくる。

 ほかにもどんなストーリーが生まれるのか、今から楽しみだ。(取材・Viviane Yoshimi)
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