車いすバスケ日本代表、オーストラリアに悔しい一敗も手応え「三菱電機 WORLD CHALLENGE CUP 2019」

得点源のエース・藤本怜央(撮影 PARAPHOTO 内田和稔)
 一方で、東京パラリンピック1年前の対戦には収穫も多かった。現在世界3位のオーストラリア戦の先に日本が目指すのは、パラリンピック本番での金メダルだ。

 得点源のエース・藤本怜央は「今まで世界のチームは身体のサイズで日本に勝ち続けていたので、オーストラリアが、僕らのオフェンスとディフェンスにリアクションしたというのが手応え。僕らの強みは、連携と、切り替えと、トランジション(堅い守備からの速攻)。これで勝っていくんだというのがわかった。このやり方を40分間つづけることが金メダルへの近道」と手応えを語った。

 この日も7000人超える観客が来場し、近隣の小中学生を中心としたバルーンスティックの応援や歓声が響き渡った。会場の雰囲気について藤本は、「これだけの多くの声援の中でプレーして、普段の(選手同士の)声の大きさじゃ、全然相手に届かないという、リハーサルも兼ねて戦えたのはよかった。僕らにとっては、苦しい時も、リズムが良いときも、大きな声援の中でやるのはエネルギーになる。1年前に同じ会場でできたことは良かったです」と振り返った。

「三菱電機 WORLD CHALLENGE CUP 2019」は9月1日まで。今日、日本は決勝進出をかけてイランと戦う。

「三菱電機 WORLD CHALLENGE CUP」
2017年に東京パラリンピックに向けた3カ年計画の国際大会としてスタート。日本代表の強化と競技役員やボランティアの育成を目的とし、昨年は約12,900名を動員した人気大会。3年目の集大成となる今年は、大会期間を昨年までの3日間から4日間に増やしたほか、来年に向けて客席の一部有料化に踏み切るなど、パラリンピック本番を想定した環境で開かれている。
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