太宰治の未完の遺作『グッドバイ』が大泉洋と小池栄子のW主演で喜劇に! 来年2月に公開

■キャストコメント

水川あさみ(大櫛加代役)
人物像のユニークな部分がより浮き立っていて思わず吹き出してしまうようなやりとりとフィクションで描かれている部分のバランスが何とも心地よく、心奪われました。人物像の面白さや、掛け合いの面白さ、たくさんの女が翻弄された姿を面白おかしく観ていただければうれしいです。

橋本愛(水原ケイ子役)
戦後の混沌とした時代が背景にありながらも、愉快で軽妙な物語に惹かれました。読み進めていくうちに希望にあふれたテーマを発見し、心が震えたのを覚えています。キヌ子さんの存在に、私は大きな人生賛歌を感じました。生きるだけの魅力がこの世界にはあるはずだと、一人でも思ってもらえたらうれしいです。

緒川たまき(青木保子役)
「おとなしく控えめな性格の戦争未亡人が、やがて楽天的に人生を謳歌する明るい女性へと変わっていく」というのが舞台版の保子でしたが、映画版ではそこに、「アンバランスな情熱を内に秘めた官能的な要素」が加味されています。男性からすれば、「現実にはちょっと危険すぎて関わらないほうがいい」タイプの女性かもしれません。『グッドバイ』は、保子も含めて登場人物全員が溢れんばかりのエネルギーを内に秘めて織りなすラブ・コメディ、そして、逞しくもまぶしい人間賛歌に満ちあふれた映画だと思います。

木村多江(田島静江役)
舞台を拝見していたので内容は知っていましたが、舞台とはまた違って可愛らしい脚本でした。どう妻を演じられるか、台本からは想像できず心配になりましたが、(成島監督は)ご一緒したい監督でしたので、とても嬉しかったです。リハーサルや撮影中、私も好きな監督の視点に、何とか近づきたいと久々に悩みました。おとぼけな登場人物たちと、日本映画を回顧するようなひとときを、楽しんでいただきたいです。

濱田岳(清川伸彦役)
この、太宰の世界観。この脚本ならではのコミカルな空気。そして、これをあの成島出監督がお撮りになるのかと思って読むだけで、楽しく、可笑しく、ワクワクしたのを覚えています。さらに、このキャストの中に参加できると再確認した時、不安と緊張が湧き上がりました。今ではこんな素敵な映画に参加できた事を幸せに思っております。そんな作品をお客様にも楽しんでいただけたら幸いです。

松重豊(漆山連行役)
太宰作品もKERAさんが料理することで、こんなにも生き生きとした現代喜劇に仕上がるのだと感心しました。大泉君(演じる田島と)と小池さん(演じるキヌ子)の関係は、過去の文豪の作品にありがちな、今に置き換えると極めてブッ飛んだ関係性です。そこをどう演じられたか、僕が観客として最も楽しみにしているところです。

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