「失敗を糧にできる」若者を育むために日本の社会ができることとは

「アメリカと日本ではそのあたりがずいぶん違うイメージです」という朝日教授に、山川氏も「GEMレポート(バブソン大学などが共同プロジェクトとして行っている、世界最大級の起業活動調査)によると、失敗の寛容度では日本は統計を取って以来、ずっとワーストなんです。アメリカでは投資家にピッチすると、必ずといっていいほど失敗の経験を聞かれます。そこで、自分はこうして失敗からカムバックして学習した、と話すと起業家としてたくましく見える。でも日本人の多くは、失敗したことを聞くと“うっ”と止まっちゃう人が多い(笑)」。

 永井氏は「でもお受験のこともあり、日本の子育てでは、成功体験をどれだけさせるか、ということばかり言われている気がします」。鈴木氏も「その結果、失敗どころか挑戦すらさせてもらえない子供も少なくない」とうなずき、山川氏が「日本は、みんな最初は100点を持っていて、それが減点されていくような感じ。アメリカは逆で最初は0から始まるので、何かしないと点がもらえない。だからチャレンジするんです」と日米の違いを語った。