【インタビュー】劇団EXILE、メンバー総出演で『勇者のために鐘は鳴る』! 過去イチキャラが濃い舞台

青柳翔
 小澤も「何でもできるって重宝していた部分でもあるんですが、何でもできると自由すぎて何もできないみたいなところもあるので、そこを、みんなで話をしながら乗り越えましたね。どんなゲームをするのか、それよりオンラインゲームを知らない人にも分かりやすく説明するにはとか……」と振り返る。

「アイデアを出すのは楽しいゾーンなんです」と、SWAY。「いろいろなアイデアを秋山さんがまとめていただいて、それを何回も重ねていく。そのあたりは、苦しいゾーン(笑)。そこを脱して稽古が始まって、また楽しいゾーンに入ってきたところ」。

 小野塚も「舞台に立って、みんなに喜んでもらえるような、笑ってもらえるような場所も見えているので、台本と自分たちの個性をもっとよく知れば、終わる前には何百倍にもなるだろうなって思います」と、自信を見せる。

「9人各々が作り上げようとしているキャラが全員濃い」。さらに「みんな現実世界で悩みを抱えている。欠陥を抱えているキャラクターがゲームの中で成長していくんです」と、秋山は言う。サラリーマン、中学生、わけのありそうな兄弟、そもそも国境を飛び越えていたり……オンライン上のダイバーシティが舞台の上に凝縮される。

「勇敢で果敢に攻めていく怖いもの知らずな役柄です。僕自身も何事もチャレンジするタイプではあるので、そこは重なる」と鈴木。

 メンバーはそれぞれ自分のスタイルで役にアプローチして、稽古をしながら、9人でそれぞれのキャラクターを作りあげている。よく目や耳にする「役作り」や「役に入り込む」のとはまた違う、この作品にあったやり方だ。