「コロナ同棲」考えるカップル急増中! 今あえて同棲を検討する理由

がらんとした車内
「フリーランスでベビーシッターとして働いている彼女がいます。感染リスクがあることが分かっていても、やめたら生活できないからと働き続ける彼女が心配で、自粛中ですが引っ越し、同棲を決意しました。普段から体調が悪い時に自重できない人って、こういう時も無理をしがちなので……。現在ネットの賃貸業者さんを利用して物件を見ていますが、担当さん自ら車で物件に行き、写真を撮って送ってくれています。Google Mapを利用して実際に駅からの道を追いながら、時間をかけてネット内見しています。かかってからでは遅いので、5月中には引っ越しを検討しています(34歳・インフラ関係)」

 同棲することで一緒に感染・発症するリスクもあるが、感染リスクの高い職場で働き続ける人には、倒れるかもしれない時に誰かが一緒にいてくれることで、精神的に安定しやすいという面もあるだろう。

 同棲を考える人々は、誰もが「一緒に住むことで相手を感染させてしまうかもしれない」ことと「しかし今すでに一人で安全に生活することが難しい」という矛盾と戦っているようだった。感染に対して危機意識を持つことは大事だが、それによる精神的なダメージや「コロナ鬱」による精神科患者も増えている。良識の範囲内で、なるべくリスクを避けながら心の安定を確保することも大事だ。状況を見つつ、若い世代で頼れる誰かがいるなら、自分の状態を見ながら、その暮らしごと支え合うことを考えるだけでも、未来への希望になるはずだ。


(取材と文・ミクニシオリ)

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