新型コロナ対策で注目の「免疫力」その働きは? 医師が解説【前篇】

「つなぐクリニックTOKYO」院長の渡邊康夫先生
 では、どのような状態を「免疫力」が高いというのでしょうか?

渡邊「免疫力が高いということは、体が若々しく健康に保たれている状態だと言えます。しかし、ストレスが過剰になったり生活習慣が乱れたりすると、免疫の機能が正常に働かなくなります。 免疫が正常に機能するための鍵となるのが自律神経で、自律神経には交感神経と副交感神経があります。全身の活動力を高める交感神経は、血圧や血糖を上げ、血液を筋肉や脳に集める働きがあり、主に日中の活動している時に優位になります。体を回復させる副交感神経は、内臓の機能を高め、免疫機能を正常にする作用があり、主に夜間のリラックスしている時に優位に働きます」

 「免疫力」を高めるにはどうすれば良いのでしょうか?

渡邊「免疫力を高めるには、良い生活習慣を送ることが重要です。良い生活習慣の人ほど長生きであるという研究結果があって、『喫煙をしない』『飲酒は適度か全くしない』『定期的に運動する』『適正体重を保つ』『(個人差はあるが)7~8時間程度の睡眠をとる』『適量の食事を摂る』といった良い習慣が多くある人ほど、身体的・精神的な健康度が高くなっています。また、若い頃から良い習慣を身につけている人が健康であるのはもちろんですが、高齢になってから生活習慣を改善した場合でも、健康上の効果があることが分かっています。  

 生活習慣を改善する時期は早いに越したことはありませんが、いつから始めても遅すぎるということはないのです」

(後篇に続く)
新型コロナ、どうすれば「免疫力」は高まるの? 医師が解説【後篇】
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