「面接マナー」に新常識。コロナ時代の失敗しないオンライン就活とは

雰囲気づくりも大事
③ 柔らかい雰囲気づくり
 つづいて、コミュニケーションなどソフト面。画面上のやりとりでは、「最初の雰囲気づくりが大事」と清水さん。はじめの緊張感から抜け出せず、そのまま堅い雰囲気で面接が進んでしまうと、一問一答形式になりがちだという。そこで、受験者へのアドバイスは、適度な自己開示。特別奇をてらう必要はないが、自己紹介で自分の気持ちを織り交ぜてみたり、背景に趣味のグッズやポスターを飾ってみたりといった作戦も。いつもより大きく頷いたり、返事をハキハキすることで「聞いてますよ」という意欲を示すこともできる。アイスブレイクでのひと工夫で、柔らかい雰囲気づくりを心掛けよう。

④ いつもよりゆっくり喋る
 オンラインのやり取りでありがちなのが、通信のずれ。自分が話し終わった後も相手の反応が返ってくるまでにタイムラグがある場合もあるので、早口の人は注意が必要だ。相手の質問に言葉を被せてしまったり、聞き取れずに言葉が流れてしまったりすることもある。慌てずに、いつもよりゆっくり話すことを意識して、面接官に聞き取りやすくする配慮が大切だ。

⑤ 働く場になる意識を大切に
 最後は、マインド。オンラインの良さは、リラックスできる「安心感」としたが、実はここには落とし穴も。心が落ち着ける環境では、つい言葉や態度までゆるみがち。特にオンライン飲み会などに慣れている人は、うっかりタメ口を使ってしまったり、態度が大きくなってしまうこともあるそう。あくまでも「働く場」の面接であることを忘れずに、社会人としてのマナーを心がけたい。

 新しい生活様式が推奨される中、「場所や時間に関係なく働く仲間を見つける上で、今後もオンラインという手段は外せないと思います。デジタルネイティブ世代が増えていく中で、採用活動の基盤になっていくのでは」と、清水さんは語る。就職活動の新しい常識として、主戦場になりそうなオンライン面接。コロナ時代に合わせた準備や心がけで、厳しい就職戦線を乗り切りたい。
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