築地跡地の売却をストップ。利益を生み出す都有地として確保【小池都政を振り返る】

昨年2月24日に行われたパラスポーツ観戦・応援イベント「BEYOND STADIUM」での一コマ

パラスポーツの認知拡大


 またオリンピック・パラリンピックでは小池氏はアクアティクスセンター、海の森水上競技場、有明アリーナの都立3施設で費用の見直しを行い、約400億円を削減した。パラリンピックにおいても障がい者スポーツの認知拡大を目指した「Team Beyond」活動を通じて、都民の関心を高めた。この「Team Beyond」には126万人が登録し、障がい者スポーツへの関心度は2015年の44.9%から2018年には59%に上昇した。

 ハードに関する政策については渋谷区の「旧こどもの城」と広尾病院移転計画というものもあった。

 こちらも都有地に関わる問題で、舛添都政時代に老朽化の進む広尾病院を旧こどもの城跡地に移転し、その跡地を売却しようというものだったのだが、こちらも小池氏が島しょからの重症患者を運ぶヘリポート整備に課題があり、「基幹災害拠点病院」の役割を果たせないことなどからストップをかけ、改めて検討。その結果、広尾病院については外部有識者を交えた検討委員会から現地での建て替えが望ましいという意見が出され、移転を撤回。旧こどもの城については国から買い取り、「都民の学習やスポーツなどの場となる複合拠点」として活用した後に、周囲の都有地と合わせた大規模な開発を行うプランもあるようだ。
<<< 1 2 3 4