Jリーグ ゴール前の攻防『攻めと守り』【アフロスポーツ プロの瞬撮】

 スポーツ専門フォトグラファーチーム『アフロスポーツ』のプロカメラマンが撮影した一瞬の世界を、本人が解説、紹介するコラム「アフロスポーツの『フォトインパクト』」。他では見られないスポーツの一面をお届けします。
撮影/文章:西村尚己(2020年7月15日 J2リーグ 東京ヴェルディvsヴァンフォーレ甲府)
真夏の熱い戦いが続くJリーグ。

1試合で切るシャッターは約3千回。
その中でも特に力が入るシーンは、コーナーキックからのセットプレーだ。

キッカーが蹴り出したボール目掛けて、ゴール前で激しい攻防が繰り広げられる。

格闘技のような激しい空中戦。
額から飛び散る汗。
必死の形相。

サッカーの魅力が凝縮されたその瞬間を捉えるために、いつも悩まされるのがレンズの選択だ。
撮り逃しのリスクを減らし確実性を優先するなら比較的画角の広い70-200mmの望遠ズームレンズ。
リスク覚悟で迫力ある写真を優先するなら画角の狭い400mm超望遠レンズ。

“守り(70-200mm)”でいくのか、それとも“攻め(400mm)”でいくのか。
いつも葛藤があるが、迷ったときは必ず“攻め”でいく。

キッカーが動作に入ると直ちに全神経をファインダーに集中させる。
ボールの軌道を追う選手たちの視線を頼りにボールの落下位置を予測して瞬時にフレーミング。

フレームの中にボールが入ってきた瞬間、“えいやーっ”と気合を入れてシャターを切る。

“攻め”でいった結果、選手やボールがフレームからはみ出てしまったり、ピントが甘かったり、数えきれないほど失敗し悔しい思いをしてきた。
それでも魂を込めて戦う選手たちの姿を見ると、やっぱり迫力のある写真を追求したくなる。

まだまだ熱い戦いが続くJリーグ。

今シーズン最高の一枚を目指し、これからも“攻め”続けていきたい。


■カメラマンプロフィル
撮影:西村尚己

1969年、兵庫県生まれ。大阪大学大学院工学研究科修了。
人間味あふれるアスリートの姿に魅せられ、学生時代にスポーツ写真の世界と出会う。
大学卒業後は、国土交通省に勤務しながらアマチュアカメラマンとして活動するも、どうしてもプロの世界で挑
戦したいという想いが募り、2016年にアフロスポーツに転職。
現在は国内外のスポーツを精力的に撮影し、人間の情熱や鼓動、匂いなど五感で感じとれる作品づくりに励む。
2007年 APAアワード写真作品部門 奨励賞
2013年、2015年 写真新世紀 佳作 ほか

★インスタグラム★
https://www.instagram.com/naoki_nishimura.aflosport/
アフロスポーツ

1997年、現代表フォトグラファーである青木紘二のもと「クリエイティブなフォトグラファーチーム」をコンセプトに結成。1998年長野オリンピックでは大会組織委員会のオフィシャルフォトチーム、以降もJOC公式記録の撮影を担当。
各ジャンルに特化した個性的なスポーツフォトグラファーが在籍し、国内外、数々の競技を撮影。放送局や出版社・WEBなど多くの報道媒体にクオリティの高い写真を提供し、スポーツ報道、写真文化の発展に貢献している。

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