皇治が天心の言う「格闘技の本質」に同調しつつも「プロスポーツの本質」にも言及【RIZIN.24】

試合後なにやら言葉を交わした2人

「客があって成り立つスポーツ。客を喜ばすのがプロだし、盛り上げてナンボ」


 試合後の会見で那須川は「格闘技の本質を思い出してほしい。盛り上げるのは大事だけどそれだけじゃダメ。“立ってただけですげえ”だったら、その時点で試合が成立していない。そこに腹が立っていた」と語った。

 一方、皇治は試合後の会見で「負けたんで、発言力もなくしたと思ってる。とにかくファイターとしては反省している。今日は珍しく悔しい。結果が出せなかったから情けないし、自分にガッカリ」と悔しさをにじませた。

 那須川の「格闘技の本質を思い出してほしい」という発言には「“倒れなかった”ってみんなすごい言ってくれるけど、ダウンを取られない競技じゃない。倒す競技なんで、情けない。倒れないのは当たり前。自分はそこを目的にしてないんで、素直にショック。天心君の言う本質っていうのは、素直にそうですよ。倒したほうがえらいし、勝ったほうがえらい。そこは間違えたらアカン。ただね、これは客があって成り立つスポーツだから。客が喜ばんような選手がナンボ集まっても格闘技界はメジャーにならない。客を喜ばすのがプロだし、盛り上げてナンボ。倒して盛り上げてビッグマウスでも盛り上げられるならそれが本物やと思う。ただ今日はこれだけ殴られちゃったんで、これ以上、言えることはない」と那須川の言う「格闘技の本質」には同調しつつも、自らの考える「プロスポーツの本質」にも言及した。

 試合については「K-1の最近の試合のとき、武尊との対戦や去年11月の川原戦とかも“記憶が飛んだ”とか言ってましたけど、今回はまったく飛んでないし、全部覚えてる。疲れてもいないですし、効いたか効いてないかで言ったら、まったく効いてない。スピードが速くて反応できなくてもらってしまったけど、9分間があっという間だった。こちらのやりたいことできないのは、彼のうまさであって、パンチも蹴りもそんなに強くない。早くてキレがあるのでみんな倒れちゃうんじゃないかな。(手数が少なかったことについては)天心君はカウンターがうまいんで、無駄に手を出さずに、つめる作戦でもあった。ただそれは自分が出せなかったことでもある。だから、向こうが出させなかったというのもある。でもそれだけじゃなく天心君は距離を取るのもうまかった。もっと殴り合いたかったけどね、情けない。全部出し切って負けたなら仕方ないけど、出し切れなかった。それは天心君のうまさやね」などと振り返った。