新型コロナ「再流行の兆し」に要警戒 データを踏まえ都医師会が会見

質疑応答で改めて見解を語る尾﨑治夫会長

3密・マスク・手洗いを行い「Go To ドクター」



 角田徹副会長は忽那賢志医師(国立国際医療研究センター)のデータを用いて「欧米の事例で、2人の美容師が新型コロナウイルスに感染して139人の客とそれぞれ15分以上接していたが、美容師と客の双方がマスクをつけていたことによって一人も感染していなかったという例がある」と語り、改めてマスク・手洗いなど個人の感染予防を行いながら、必要な予防・医療・介護などは確実に受診してほしいと呼びかけ。その後、平川博之副会長が重大な二次被害としてフレイル(身体的機能や認知機能の低下)に注意を促し、疾病対策担当の鳥居明理事は特定健診・各種検診の受診を、小児疾病担当の川上一恵理事は小児科の受診をそれぞれ「Go To ドクター」とアピールした。

「新型コロナワクチン」まだハードル高い



 質疑応答で、改めて293人という数字への見解を問われた尾﨑会長は「やはり確実に新規陽性者数が増えているだろう。今後どう増加していくかを注意深く見守っている状態」、米ファイザー社が開発中の新型コロナワクチンについて「短期的に抗体が出来て予防効果を示したのだろうが、調査開始から日が浅く、効果の持続性などが全く分かっていない状態。日本では特に安全性、副反応(副作用)を気にする人が多く、実際に欧米に比べて日本人の薬用量(薬効を期待して用いる量)はデリケート。−70度以下で保管というレベルになると、輸送の問題や接種する場所にも限りがあるため、かかりつけ医でのワクチン接種は不可能に近く、まだまだハードルが非常に高い」と疑問を呈した。
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