読者のTikTokで文庫本が大ヒット！『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』

　かなり大きい部数ですが、そんなに反響が？

「4年前の作品なので市中在庫（書店の店頭にある在庫本）が少なく、問い合わせが増えたので急いで増刷したものの、それでも注文のあった書店さんへの配本が間に合わず……。結局行き渡るのに3カ月ほどかかりました。広く一般の読者が興味を持って手に取ってくれたようで、ありがたいですね」

　12月28日には待望の続編『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』が刊行されます。

「汐見先生が『野いちご』に投稿していた続編を、大幅に加筆修正しています。主人公の百合が戦時中から現代に戻ってきた後のお話です。結末は賛否両論あると思いますが、先生と話し合って“百合に幸せになってほしい”と現在の形に落ち着きました」
　これから読む人にメッセージをお願いします。

「ただの恋愛小説ではなく、今の平和な世界が当たり前でないことがよく描かれた小説です。汐見先生の等身大で読みやすい文章と、百合を通して若い人にも当時の時代背景が伝わると思います」