東京五輪の観客上限の決定は6月。橋本会長は「無観客も覚悟」

組織委の武藤敏郎事務総長(Photo by Tokyo 2020)

ワクチンについてはバージョン3に持ち越し

 新型コロナの検査については多くの回数の検査が必要になるが、選手と関係者の総数によって1日の検査数や必要な医療関係者の数が変わってくる。武藤敏郎事務総長は「検査の需要と検査態勢の供給が大事だというのはおっしゃる通り。それを基本に詰めながら、医療関係者の協力を仰ぐ際に議論している」としたが「結論は出ていない。この段階で数字を申し上げるわけにはいかない。細々としたことは需要と供給の計算上の問題になるので、今やっているところ」と語るにとどめた。

 滞在中の活動については原則として活動計画書に記載した活動に限定されるのだが、その拘束力については武藤氏は「一定のペナルティーもプレイブックの中に書かれている。プレイブックはルールなので、選手も関係者も順守していただくことが前提となっている」と話し、コロナに関することに限らず「罰則については事前の行動計画に反するようなことが起こった場合は、状況をよく調査し、どういう事情があるのかということもあるが、最終的にはアクレディテーションをはく奪する可能性もある。そういうきちっとした対応をしたい」とした。

 また海外ではワクチンの接種が進んでおり、それを理由に行動制限を守らない者が出てくることもあり得るのだが、武藤氏は「ワクチンについては海外からの参加者がどの程度打ってくるかは現時点では分からないが、その話についてはプレイブック2には載っていない。ワクチンがなんらかの取り扱いに影響を及ぼすかどうかはバージョン3で議論されると思う。ワクチンを打ったからといって自分の判断で違うな行動を取るということはプレイブックの基本原則に反するので想定していない」と今後の課題であることを明かした。

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