大河ドラマ『青天を衝け』栄一たちはいよいよ次のステージへ! 演出の黒崎博氏に聞く

 

 黒崎氏によれば「すごく重いシーンが続く」。そのなかでも、栄一を演じる吉沢亮の集中力がすごかったという。

「お父さんとしゃべったり、千代との2人のやりとりだったり、5分ぐらいのシーンをワンテイクで撮影しています。もともとそうしようという話はしていました。そうしたら、吉沢君の集中力がすごくて。撮り始める前に、なんとなくこのテイクでいいものが出てくるなというのを分かるというか、現場が感じとって、一発で撮ってしまう。それを繰り返しました」

 第12話のポイントとなるシーンのひとつが、高崎城乗っ取り計画や横浜の外国人居留地の焼き討ち計画を進める栄一らを、満島真之介演じる長七郎が中止するよう説得する場面。「長七郎がやってきたとき、他のキャストたちが車座になってやりとりしているんですが、どんな間合いで怒り出すかとか、キレれちゃうとか、そこにいた誰もが予想がつかない状況に陥って、すごく不思議だった」と、黒崎氏。