東京オリ・パラ「プレイブック第3版」 違反者は参加資格剥奪、国外退去の可能性も…基準は今後検討

組織委の中村英正MOC(メインオペレーションセンター)・チーフ(Photo by Tokyo 2020)

毎日のPCR検査については不正防止へ抜き打ち検査も検討

 ここで陽性となった場合はコロナ対策責任者を経て組織委に報告され、その先の手段について決定される。また日本への渡航前の14日間について他人との物理的な接触を最小限にすることも望まれた。

 入国後は3日間は自室で隔離というのが基本だが、アスリート、チーム役員は「入国後3日間、毎日検査を実施し陰性であること、かつ組織委による厳格な監督(3日間の監督者による帯同やGPSによる行動管理)のもとで活動すること」を前提に入国後、直ちに練習などの活動を行うことができるという。

 入国後のスクリーニング検査については毎日検査が行われる。このプロセスについては、毎朝9時、夕方18時に唾液による検体を提出。その結果は12時間後には判明し、陽性が出た場合は選手村の発熱外来で鼻咽頭PCR検査による再検査を行う。これは3~5時間で結果が出ることから偽陰性の場合は競技に参加することのできるタイムテーブルとなっている。

 唾液による検査は検体はチームの代表者が選手らの検体を集めて提出する。この場合、採取前のうがいといった禁止事項や不正を完全に防ぐことはできないため、抜き打ち検査の可能性もあるとした。

 プレイブック違反についての制裁措置としては「IOC/IPC COVID-19 サポートユニット(ICSU)」という調査のための専門チームを設置し「警告」といった軽微なものから「アクレディテーションの一時撤回、または剥奪」「大会出場停止処分」「金銭制裁」といった制裁を適用していく。ただしどの違反がどの制裁にあたるのかといった基準は今後検討される。

 また、日本当局が権限を持つ出入国に関わる違反については「国外退去」といった措置が取られる場合もあるとされた。

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