パラアスリートが新型コロナの陽性になった場合にスムーズに入院することはできるのか

(Tokyo 2020公式ライブ配信より)

パラリンピックのコロナ対策は「きめの細かい対応とコミュニケーション」

 中村氏は“きめの細かい対応”について「陽性になったとして、無症状だったとしても常に重症化の可能性を念頭に置いて、情報共有と連絡体制をきめ細かくし、マニュアルのようなものを作っていく必要があると思っている。パラリンピックの場合は介助する方が常に周りにいる。その人たちが濃厚接触者にならないためには何ができて何ができないのか。どこかで濃厚接触者になった場合はその後どうするのかも、場合分けもきちっとしていかないといけないと思っている。検査については詰めていきたい」と話した。

 現在、東京都では入院できずに自宅療養となっている陽性者が多くいる中、パラリンピック関係者がスムーズに入院等の処置がとれるのかといった疑問について中村氏は「陽性者が出てきたときにどうするのか、重症化したときに、病床がひっ迫していく中どうするかは課題。連絡体制をきちんとしていくとともに、連携している病院とか他の医療機関とも密に連携を取っていく。時間との勝負なので、きちんとコミュニケーションを取ってスピーディーに進めていくことに尽きると考えている」とコミュニケーションの重要性を強調。

 病床の確保については「“ここのベッドはパラリンピックの関係者のために押さえておいてほしい”という話はしていない。そういった重症患者が出てきたときの相談はさせてもらっている。何か決まっているわけではなく、コミュニケーションを密にとって、時間が過度にかかってしまって、重症化が進んでしまわないようにしていくことに全力を尽くしたい」とここでもコミュニケーションの重要性を強調。選手にはこの状況について「伝える必要はあると思っている。現在の日本では感染状況は悪化している。諸外国とでは比べて人口比から、感染者はこの程度である一方で病床は逼迫しているというファクトは伝える必要があると思っている。だからこそ、選手にも関係者にも五輪以上にルールを守っていただく必要があるということを丁寧に説明したい」との認識を示した。

 この答えに「選手に安心感がない。在宅で亡くなる都民がいるなか世論がパラリンピックを歓迎しない可能性が出てくる。選手が入院できないと国際的に日本のイメージがマイナスになる」といった疑問が投げかけられると中村氏は「そこがパラを開催するところの大事な点であり、困難なところ。今の時点でいつ重症の患者が生じるかは分からないし、病院がどういう状況になるかは今の時点では私にも当事者の方にも分からない。とにかくコミュニケーションをきちんととって、選手にとってベストな、医療機関にとって対応可能なギリギリなところを一つ一つスピーディーに対処していくということに尽きると思う」と語った。

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