小松菜奈「コロナは憎いけど今、自分たちに何ができるか考えたい」吉本ばなな原作の主演映画完成に意気込み

 

 この日は、映画にちなみ登壇者が“奇跡的な出会い”のエピソードを披露。小松は、地方で“友人の友人”と奇跡的に出会った体験を明かし「こういう引き合わせってあるんだなと思いました」とにっこり。

 さつきの恋人・等を演じた宮沢氷魚は「何度か共演している大鶴佐助くんとの出会い。彼がいるから今の自分がいると思っているんですが、初めての出会いが衝撃的でした。ある舞台のリハーサルで、ダボダボの古着に真っ赤な上着の怪しい人がいて、絶対に仲良くなれない、気持ち悪いなあと思っていたら、彼が大鶴さんです、と。上手くやっていけるかなと思ったんですけど初日からすごく仲良くなった。人は見かけによらないんだな、と」と苦笑。

 等の弟・柊役の佐藤緋美は「犬です。犬を飼っているんです、犬アレルギーなんですけど。猫も好きです。猫アレルギーですけど」と笑いをさそいつつ「家族が予約した犬を見に行ったら、クッションとクッションの間に小さいのが挟まっていて…」とメロメロ。柊の恋人を演じた中原ナナは「今回が初めての映画出演で緊張していたんですが、キャストスタッフの皆さんが温かく迎え入れてくれた」と本作チームとの出会いに感謝。

 吉本は「自分の子供を産んだとき。もし苦手な顔だったらどうしようと思ったんですけど好きな顔でした。一番うれしかった出会い」と振り返った。

 この日は、マレーシアからエドモンド・ヨウ監督がオンラインで参加。「マレーシアでは今、映画館で映画を見ることができていませんが、映画を見れる日本の状況は私にとっても幸せ」と日本での公開に喜びを語ると、小松も「監督がここにいないのは悲しい」と残念がりつつ「コロナで失ったものは大きいと思います。多くを奪われて、本当に憎いですけど、自分たちが今、何ができるかをちゃんと考えたいと思います。この映画を見て、私も自分なりの一歩でいいと背中を押してもらえたような感覚になりました。きっと私たちが届けたかったものが映っていると思います」と、コロナ禍で公開を迎えた主演作への思いを語った。

『ムーンライト・シャドウ』は9月10日より全国公開。