女子アトム級ワールドGPに出場の平田樹「今回はどんなフィニッシュでも自分をほめようと思っています」【9・3 ONE】

シンガポール入りの翌日からすぐに練習(©ONE Championship)

「日本には女子だけのジムがない。そういうものを作りたい」

 神村さんは若くして頂点を極め現役を引退し、現在は後進の指導にあたっています。美憂選手は一度はレスリングを引退したものの、五輪出場を目指し復帰、そして現在は総合格闘家として最前線で戦っています。好対照な生き方をされているように思えますが、あえていうなら平田選手はどちらのタイプでしょうか?
「自分も今の時点では格闘技は長くはやらないと思っています。25歳くらいまでにどれだけできているのかというのが目標で、とりあえず25歳くらいまでやろうと思っています。格闘技がすべてではないですし、家族のことなどもあったりもするので、そこで1回離れて、また戻ってくるのか、それとも新しいことをするのかは決めてはいないですが、とりあえずは25歳までということは格闘技を始めてから決めています」

 その「新しいこと」とは?
「キッズのクラスとかレディースクラスをやりたいと思っているんです。今、日本には女子だけのジムがない。海外では女子だけのジムとか、女子の選手だけが集まれるジムがあるんです。そういうものを作りたいな、できたらいいな、と思ったりしています」

「作ってほしい」ではなく「作りたい」なんですね。
「そうですね。作りたいなと思います。そうすれば自分も使えますし」

 これまでは男子選手との練習が多かったようですが、今は女子選手と練習ができています。この女子との練習のメリットは?
「やはり体の強さが男子と女子では違うので、こっちは本気でやっているんですが、男子は手を抜いてくれるところがあるんです。やっぱりぶつかり合いは本気じゃないと面白くない。本気の練習ができないというところがあります。でも女子同士だと本気のスパーリングになるので、そういうところが一緒に練習をする時の男子と女子との差かなと思います」

 男子が本気で来てないという雰囲気が伝わって、その時に気が萎えるという感じ?
「そういうこともありますし、スパーリングに集中できないというか。やりながらアドバイスを言われたりすることもあるんですが、そうなるとどこかで集中が抜けてしまうというところがあるので、そこが違うかなと思います」

 とはいえ男子との練習のメリットもある。
「男子とやる時はだいたい組みのときなんですが、組みで男子とやると、女子とやった時に軽く感じられるので、それが一番かなと思います」